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2023/05/19

<オピニオン>韓国企業と日本企業 第127回 普遍的利益と韓国・日本の役割    多摩大学経営情報学部・大学院経営情報学研究科 金 美徳 教授

  • 韓国企業と日本企業 第127回 普遍的利益と韓国・日本の役割    多摩大学経営情報学部・大学院経営情報学研究科 金 美徳 教授

    キム・ミトク 1962年兵庫県生まれ。早稲田大学院国際経営学修士・国際関係学博士課程修了。㈱三井物産戦略研究所を経て、多摩大学経営情報学部・大学院経営情報学研究科(修士・博士課程)教授。書籍14冊、論文・論考200本、三井物産向け戦略レポート300本、講演70件、テレビ・ラジオ出演多数。

◆大国間の対立解消など協調して挑戦を◆

 21世紀の世界は、リベラルな国際秩序が発展し、民主主義・法の支配・人権などの普遍的価値が、拡大・浸透すると想定されていた。しかし、それとは逆行する「新しい地政学の時代」と向き合っている。「新しい地政学の時代」とは、民主主義・法の支配の後退と人権の形骸化、国際秩序の崩壊危機、国際紛争の増加・拡大である。その具体的事象として、「シーパワー」(米英主導・アングロサクソン同盟・ファイブ・アイズ・AUKUS)、「ランドパワー」(中ロ主導・上海協力機構・一帯一路:AIIB105カ国加盟)、「グローバルサウス」(インドなど南半球の77カ国・非同盟主義・中立国)の3つの異なる勢力がせめぎ合い、3極化している。「シーパワー」と「ランドパワー」は、相互に競争・対抗・対立し、新国際秩序や経済権益を巡る主導権争いなど覇権を激化させている。

 一方、「グローバルサウス」は、敵を作らず、仲間作りを大切にし、友好国を増やしている。また、大国間の対立の間隙を突いて漁夫の利を得ようとする「したたかな戦略的外交」も展開している。


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