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2023/07/14

<オピニオン>韓国企業と日本企業 第129回 韓国の国家安保戦略と北東アジアの新たな火種  多摩大学経営情報学部・大学院経営情報学研究科 金 美徳 教授

  • 韓国企業と日本企業 第129回 韓国の国家安保戦略と北東アジアの新たな火種  多摩大学経営情報学部・大学院経営情報学研究科 金 美徳 教授

    キム・ミトク 1962年兵庫県生まれ。早稲田大学院国際経営学修士・国際関係学博士課程修了。㈱三井物産戦略研究所を経て、多摩大学経営情報学部・大学院経営情報学研究科(修士・博士課程)教授。書籍14冊、論文・論考200本、三井物産向け戦略レポート300本、講演70件、テレビ・ラジオ出演多数。

◆ロシア進出韓国企業に甚大な被害も◆

尹錫悦大統領は、2023年4月ロイター通信のインタビューで、ウクライナに条件付きで殺傷力のある兵器(砲弾・戦車)を供与する可能性を示唆した。背景には、米国が、自国の砲弾在庫が不足するなどウクライナへの軍需支援に問題が生じたため、韓国に圧力をかけたと見られている。また、韓国は戦時に備えて短期間で弾薬や砲弾を大量生産できる弾薬工場を保有しているが、そこに目をつけたと考えられる。しかしながら韓国がウクライナに兵器を供与すれば弾薬・砲弾在庫が減ることになり、対北朝鮮の安全保障の空白を作ることになる。換言すれば米国は、韓国にウクライナへの兵器供与の圧力をかけることによって、かえって北朝鮮に韓国攻撃の隙間や契機を提供することになる。


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