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2023/01/20

<オピニオン>転換期の韓国経済 第155回                                                       中央大学経済学部 向山 英彦 非常勤講師

  • 転換期の韓国経済 第155回                                                       中央大学経済学部 向山 英彦 非常勤講師

    むこうやま・ひでひこ1957年、東京生まれ。中央大学法学研究科博士後期課程中退、ニューヨーク大学修士。証券系経済研究所などを経て、2001年より22年まで(株)日本総合研究所勤務。中央大学経済学部非常勤講師。主な著書に「東アジア経済統合への途」など

  • 転換期の韓国経済 第155回                                                       中央大学経済学部 向山 英彦 非常勤講師

◆今年の韓国経済を展望◆

 2023年が始まった。良い年になることを願っているが、新型コロナウイルス感染やウクライナ情勢、北朝鮮のミサイル発射などが収束する見通しが立たず、世界経済も厳しい状況が続きそうである。

 今年の韓国経済を展望する上で、以下に指摘する3点に注目したい。

 第1は、インフレと世界経済の動向である。米国ではインフレ率がピークアウトしつつも、依然として6%台で推移しており(下図)、今後も利上げが実施される見込みである。インフレが収束して景気減速も緩やかになる「ソフトランディング」の可能性が高いが、深刻な景気後退に陥る恐れもある。世界銀行が今月10日に発表した「世界経済見通し」では、今年の世界経済は1・7%(昨年6月時点の予測は3・0%)の成長、中国経済は22年の2・7%(見込み)を上回るものの、4・3%の低成長となる。


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