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2023/02/17

<オピニオン>転換期の韓国経済 第156回                                                       中央大学経済学部 向山 英彦 非常勤講師

  • 転換期の韓国経済 第156回                                                       中央大学経済学部 向山 英彦 非常勤講師

    むこうやま・ひでひこ1957年、東京生まれ。中央大学法学研究科博士後期課程中退、ニューヨーク大学修士。証券系経済研究所などを経て、2001年より22年まで(株)日本総合研究所勤務。中央大学経済学部非常勤講師。主な著書に「東アジア経済統合への途」など

◆米中対立で悪化する韓国の経済環境◆

 高インフレと景気減速、ロシアによるウクライナ侵攻、米中覇権競争など、韓国を取り巻く経済環境は厳しい状況が続いている。最近では、米軍による中国の気球撃墜が米中対立に拍車をかけている。また、不安定さを増す中国経済の動向を注視する必要がある。

 バイデン大統領は2月7日の一般教書演説のなかで、半導体法の成立は米国の供給網の整備につながるとともに、数十万の雇用を創出するだろう、インフラ投資法案の成立は老朽化したインフラ(高速道路、橋、鉄道など)を再建し、強い経済の維持に役立つだろうと、これまでの実績を誇示した。さらに、「米国の技術革新や将来を左右する、中国政府が支配しようとしている産業に投資する。同盟国に投資し、先端技術が我々に敵対する目的で使われないように協力する」と、同盟国と協力して中国に依存しない供給網を整備する方針を改めて示した。


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