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2023/09/15

<オピニオン>転換期の韓国経済 第163回                                                       中央大学経済学部 向山 英彦 非常勤講師

  • 転換期の韓国経済 第163回                                                       中央大学経済学部 向山 英彦 非常勤講師

    むこうやま・ひでひこ1957年、東京生まれ。中央大学法学研究科博士後期課程中退、ニューヨーク大学修士。証券系経済研究所などを経て、2001年より22年まで(株)日本総合研究所勤務。中央大学経済学部非常勤講師。主な著書に「東アジア経済統合への途」など

  • 転換期の韓国経済 第163回                転換期の韓国経済 第163回                                                       中央大学経済学部 向山 英彦 非常勤講師                                       中央大学経済学部 向山 英彦 非常勤講師

◆不安定化する中国経済◆

 IMFが今年7月に発表した「世界経済見通し」によれば、インフレとそれに対処する利上げの影響が続くため、成長率は今年、来年ともに3・0%にとどまる見込みである(昨年は推計で3・5%)。主要国では米国が1・8%から1・0%、中国が5・2%から4・5%へ低下する。韓国が注意しなければならないのは世界経済の減速に加えて、中国経済の不安定化である。

 不安定化には習近平政権の政策が関係している。12年に誕生した習政権は「中華民族の偉大な復興の実現」を掲げて、製造強国の実現をめざすとともに、一帯一路政策を通じて中国主導の経済圏の構築を図った。さらに増大した軍事力を背景に海洋進出を押し進め、「力による」現状変更を行っている。


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