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2023/01/13

<オピニオン>曲がり角の韓国経済 第85回  尹錫悦政権の労働市場改革     ニッセイ基礎研究所 金 明中 主任研究員

  • 曲がり角の韓国経済 第85回  尹錫悦政権の労働市場改革     ニッセイ基礎研究所 金 明中 主任研究員

    キム・ミョンジュン 1970年韓国仁川生まれ。慶應義塾大学大学院経済学研究科前期・後期博士課程修了(博士、商学)。独立行政法人労働政策研究・研修機構アシスタント・フェロー、日本経済研究センター研究員を経て、2008年からニッセイ基礎研究所。亜細亜大学都市創造学部特任准教授等を兼任。専門分野は労働経済学、社会保障論、韓日社会政策比較分析。

◆週52時間勤務制の見直しが第一歩◆

 尹政権は持続可能な成長と発展のために2023年中に労働市場改革を本格的に実施する方針であり、その初めての作業が「週52時間勤務制」の見直しである。韓国では18年2月に改正勤労基準法が成立し、同年7月1日から公共機関と従業員数300人以上の事業所を対象に週52時間勤務制が施行された。そして、20年1月からは従業員数50人以上299人以下の事業所に、さらに、22年1月からは従業員数5人以上49人以下の事業所に改正法が適用されることになった。

 週52時間勤務制とは、残業時間を含めた1週間の労働時間を52時間までに制限する制度である。違反した場合は2年以下の懲役または2000万㌆以下の罰金が科される。週52時間勤務制の目的は、長時間労働の問題を解消することで労働者のワーク・ライフ・バランスを実現させること、そして既存労働者の労働時間減少により新しい雇用を創出することにある。


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