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2024/06/07

<オピニオン>曲がり角の韓国経済 第102回  韓国が注目すべき日本のリスキリング政策   ニッセイ基礎研究所 金 明中 上席研究員

  • 曲がり角の韓国経済 第102回  韓国が注目すべき日本のリスキリング政策   ニッセイ基礎研究所 金 明中 上席研究員

    キム・ミョンジュン 1970年韓国仁川生まれ。慶應義塾大学大学院経済学研究科前期・後期博士課程修了(博士、商学)。独立行政法人労働政策研究・研修機構アシスタント・フェロー、日本経済研究センター研究員を経て、2008年からニッセイ基礎研究所。亜細亜大学都市創造学部特任准教授等を兼任。専門分野は労働経済学、社会保障論、韓日社会政策比較分析。

◆労働力人口減少などの課題にヒント◆

 近年、日本ではリスキリングへの関心が高まっている。岸田首相は2022年10月の所信表明演説で、リスキリングなど人的投資に5年間で1兆円を投入する意向を表明した。

 リスキリングとは、技術革新やビジネスモデルの変化に対応するために、ビジネスに必要な新しい知識や技術を学ぶことで、経済産業省はリスキリングを「新しい職業に従事するため、または、現在の職業で必要とされるスキルの大きな変化に適応するために必要なスキルを獲得したり、身につけさせたりすること」と定義している。日本語に訳すと「技術再教育」という意味になるだろう。

 日本政府がリスキリングに注目し始めたのは、18年1月に世界経済フォーラム(ダボス会議)が「リスキリング革命に向けて―誰もが仕事がある未来」というレポートを発表し、米国政府がリスキリングを積極的に推進するようになってからである。


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