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2024/11/29

<オピニオン>曲がり角の韓国経済 第108回  なぜ日本の出生率は韓国より高いのだろうか   ニッセイ基礎研究所 金 明中 上席研究員

  • 曲がり角の韓国経済 第108回  なぜ日本の出生率は韓国より高いのだろうか   ニッセイ基礎研究所 金 明中 上席研究員

    キム・ミョンジュン 1970年韓国仁川生まれ。慶應義塾大学大学院経済学研究科前期・後期博士課程修了(博士、商学)。独立行政法人労働政策研究・研修機構アシスタント・フェロー、日本経済研究センター研究員を経て、2008年からニッセイ基礎研究所。亜細亜大学都市創造学部特任准教授等を兼任。専門分野は労働経済学、社会保障論、韓日社会政策比較分析。

◆大学中心の教育政策の改善急務◆

 韓国も日本も低出生率が続いている。特に韓国の出生率の低下は深刻だ。韓国の出生率は2001年から日本の出生率を下回り始め、最近ではその差がますます広がっており、2023年の日本の出生率は1・20で、韓国の0・72を大きく上回っている。韓国と日本の少子化の原因は似ているにもかかわらず、なぜ日本の出生率は韓国よりも高い水準を維持しているのだろうか。データに基づき、その原因を探ってみたい。

 まず、第一の原因として、日本の男性および女性の初婚年齢が韓国より低いことが挙げられる。2022年現在、男性と女性の平均初婚年齢は韓国がそれぞれ33・7歳と31・3歳であるのに対し、日本は31・1歳と29・7歳で、韓国より男性は2・6歳、女性は1・6歳低い。


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