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2024/10/11

<オピニオン>韓国企業と日本企業 第144回 北朝鮮の重大変化とユーラシア地政学②  多摩大学経営情報学部・大学院経営情報学研究科 金 美徳 教授

  • 韓国企業と日本企業 第144回 北朝鮮の重大変化とユーラシア地政学②   多摩大学経営情報学部・大学院経営情報学研究科 金 美徳 教授

    キム・ミトク 1962年兵庫県生まれ。早稲田大学院国際経営学修士・国際関係学博士課程修了。㈱三井物産戦略研究所を経て多摩大学経営情報学部・大学院経営情報学研究科(修士・博士課程)教授。業績:書籍9冊、論文・学会発表13件、三井物産向けレポート297本、論文指導数430本、論考・メディア200件、講演72件、テレビ・ラジオ出演多数。

◆対韓国政策の歴史的大転換◆

 北朝鮮の重大変化の1つ目は、「平和統一放棄」、「韓国は第1の敵国(主敵)」、「2つの民族と2つのコリア」など対韓国政策の歴史的大転換を図った。今号は、「2つの民族と2つのコリア」について分析する。北朝鮮(人口2616万人)は、元来、2つの民族概念を持っており、1つは「統一概念」、もう1つは「国家概念」として使用されてきた。1つ目の「統一概念」は、歴史的に、1972年「7・4南北共同声明(金日成首相と朴正熙大統領)」の「民族大団結」、2000年「6・15共同宣言(金正日総書記と金大中大統領)」の「わが民族同士」、18年「南北首脳会談(金正恩総書記と文在寅大統領)」の「1つの民族」などがある。これらの「統一概念」は、以上のように南北関係が良好であった時期に登場した概念であるが、それほど長い期間、使用されなかった。


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