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2024/08/23

<オピニオン>転換期の韓国経済 第174回                                                   中央大学経済学部 向山 英彦 非常勤講師 

  • 換期の韓国経済 第174回                                                   中央大学経済学部 向山 英彦 非常勤講師 

    むこうやま・ひでひこ1957年、東京生まれ。中央大学法学研究科博士後期課程中退、ニューヨーク大学修士。証券系経済研究所などを経て、2001年より22年まで(株)日本総合研究所勤務。中央大学経済学部非常勤講師。主な著書に「東アジア経済統合への途」など。

  • 換期の韓国経済 第174回                                                   中央大学経済学部 向山 英彦 非常勤講師 

◆米利下げ条件が整い始める◆

 米国ではインフレの鈍化と景気減速への懸念から、9月に利下げが実施される見方が多くなった。韓国でもインフレの抑制や内需の低迷、米国の長期金利低下によるウォン安の一服など、利下げが実施される条件が整い始めた。ただし、家計債務残高が高水準で推移しているため、難しい判断となろう。

 韓国では2022年に入りエネルギー・原材料価格の上昇でインフレが加速した。

 CPI(消費者物価指数)上昇率は同年7月に6・3%となり、その後もしばらく高水準で推移したため、韓国銀行は21年8月から23年1月までの間に政策金利を10回引き上げて3・5%にした。CPI上昇率はその後次第に下落して、今年4月以降は2%台で推移し7月は2・6%であった(下図)。


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