ここから本文です

2024/10/18

<オピニオン>転換期の韓国経済 第176回                                                   中央大学経済学部 向山 英彦 非常勤講師 

  • 転換期の韓国経済 第176回                                                   中央大学経済学部 向山 英彦 非常勤講師 

    むこうやま・ひでひこ1957年、東京生まれ。中央大学法学研究科博士後期課程中退、ニューヨーク大学修士。証券系経済研究所などを経て、2001年より22年まで(株)日本総合研究所勤務。中央大学経済学部非常勤講師。主な著書に「東アジア経済統合への途」など。

  • 転換期の韓国経済 第176回                                                   中央大学経済学部 向山 英彦 非常勤講師 

◆民間投資活性化策で高まる内需回復期待◆

 9月の米国における利下げに続き、韓国でも10月に利下げが実施された。韓国銀行は12日に政策金利を3・5%から3・25%に引き下げた。この背景には、①国内でインフレ圧力が低下したこと、②家計債務の増加が抑制され始めたこと、③内需が減速していることなどがある。

 利下げによる内需の回復が期待されるが、今回の下げ幅は限定的であるため、過大な期待は禁物である。

 韓国では2022年に入りエネルギー・原材料価格の上昇でインフレが加速した。インフレ抑制のために、韓国銀行は21年8月から23年1月までの間に政策金利を10回引き上げて3・5%にした。

 金利の上昇に伴いCPI(消費者物価指数)上昇率はその後次第に下落した。今年4月以降は2%台で推移して9月は1・6%まで低下した。


つづきは本紙へ


バックナンバー

<オピニオン>