ここから本文です

2024/02/02

<オピニオン>曲がり角の韓国経済 第98回  韓国政府の優秀外国人材確保政策③   ニッセイ基礎研究所 金 明中 上席研究員

  • 曲がり角の韓国経済 第98回  韓国政府の優秀外国人材確保政策③    ニッセイ基礎研究所 金 明中 上席研究員

    キム・ミョンジュン 1970年韓国仁川生まれ。慶應義塾大学大学院経済学研究科前期・後期博士課程修了(博士、商学)。独立行政法人労働政策研究・研修機構アシスタント・フェロー、日本経済研究センター研究員を経て、2008年からニッセイ基礎研究所。亜細亜大学都市創造学部特任准教授等を兼任。専門分野は労働経済学、社会保障論、韓日社会政策比較分析。

◆韓国経済の活性化に貢献◆

 前回まで紹介した「優秀人材複数国籍制度」以外に韓国政府は次のような政策を実施しながら、優秀外国人材を確保しようと努力している。まず、一つ目に「観光・休養施設投資移民制度」が挙げられる。韓国政府は、2010年2月から外国人の間接投資を拡大するため、休養目的の滞在施設に投資した外国人に居住(F―2)資格を付与する「観光・休養施設投資移民制度」を導入した。制度導入後、22年12月末時点の投資実績は1兆3009億㌆で、韓国政府は地域観光休養施設関連の建設景気の浮揚とそれに伴う内国人の雇用創出など、韓国経済の活性化に貢献していると判断している。

 二つ目は「電子ビザ制度」だ。韓国政府は、優秀人材を誘致する目的で13年3月から電子ビザ制度を導入した。電子ビザが申請できる在留資格は、次の通りだ。
①教授(E―1)、研究(E―3)、技術指導(E―4)、専門職業従事者(E―5)、先端科学技術分野雇用推薦書あるいは素材・部品・装備分野のKOTRAの雇用推薦書をもらった専門人材(E―7)などだ。


つづきは本紙へ


バックナンバー

<オピニオン>