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2024/03/01

<オピニオン>曲がり角の韓国経済 第99回  日経平均株価が史上最高値を更新した背景   ニッセイ基礎研究所 金 明中 上席研究員

  • 曲がり角の韓国経済 第99回  日経平均株価が史上最高値を更新した背景   ニッセイ基礎研究所 金 明中 上席研究員

    キム・ミョンジュン 1970年韓国仁川生まれ。慶應義塾大学大学院経済学研究科前期・後期博士課程修了(博士、商学)。独立行政法人労働政策研究・研修機構アシスタント・フェロー、日本経済研究センター研究員を経て、2008年からニッセイ基礎研究所。亜細亜大学都市創造学部特任准教授等を兼任。専門分野は労働経済学、社会保障論、韓日社会政策比較分析。

◆韓国は円安影響による輸出減少回避を◆

 2024年2月22日の東京株式市場で日経平均株価は3万9098・68円で、バブル期の1989年12月29日の3万8915・87円を更新し、史上最高値を記録した。日経平均株価が最高値を記録したのは、株式市場における需要が供給を上回ったからだと考えられる。では、なぜ日本株に対する需要が増加したのだろうか?

 その原因としては、長期間の円安、日本の景気回復に対する期待感、中国経済の低迷、新NISA(少額投資非課税制度)の実施、日本銀行や年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)などの公的資金の持続的な株式投資などが考えられる。

 東日本大震災後の11年10月31日に1ドル=75・32円で最高値を記録した米ドル・円の外国為替レートは、アベノミクスによる量的緩和政策の影響などで円安が進み、13年5月9日には1㌦=100・61円まで下落した。


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