ユネスコ世界遺産委員会(WHC)がスペインのセビリヤで6開催した第33回会議で、「朝鮮王陵40基」を世界文化遺産に登録した。韓国の世界遺産登録は済州の火山島と溶岩洞窟に続き9番目。北朝鮮及び中国在住の高句麗古墳群を含めれば、10番目だ。
朝鮮時代(1392~1910年)の第1~27代王と王妃の墓を王陵としており、死後に追尊された王と王妃の墓も王陵に含まれる。朝鮮王陵は全42基。世界遺産の登録が40基となったのは、北朝鮮の開城付近に2基が位置するため。
朝鮮王陵のほとんどが首都圏一帯に位置し、江原道は1基のみ。朝鮮王陵は王と王族の便宜上、首都の漢陽(ソウル)から半径4~40㌔㍍の場所に建てられた。
WHCは儒教、風水的伝統を根幹とした独特の建築と造形様式で世界遺産的価値が十分に認められるとし、祭礼意識など無形の遺産を通じて歴史的伝統がいままで続いている点、朝鮮王陵全体が統合的に保存管理されている点などを高く評価した。