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2010/04/02

<フォトニュース> 朝鮮陶磁の美に触れよう

朝鮮陶磁の美に触れよう

 「朝鮮陶磁―柳宗悦没後50年記念展」が1日から東京駒場の日本民藝館(小林陽太郎館長)で始まった。会期は6月27日まで。同館所蔵の朝鮮陶磁器約600点から選りすぐりの270点を展示している。柳宗悦が朝鮮陶磁器の美に開眼したとされる染付秋草文面取壺をはじめ、刷毛目茶碗、黄伊羅保茶碗などいずれ劣らぬ逸品揃いだ。17世紀末から19世紀後半の李朝白磁が中心で、高麗青磁も含まれている。

 招待客が参加した前日のオープニングセレモニーで、岡崎真雄・同館理事長は「植民地下の朝鮮で柳先生は民族固有の美を見出しただけでなく、不当な扱いに対してペンで闘った」と述べ、今展示会が日韓の新たな友好の礎になることを期待した。今回の展示品選定に協力した韓国文化院の姜基洪院長は「韓国の美を理解する良い機会」とあいさつ。駐韓日本大使の経験もある小倉和夫・日韓交流基金理事長は「頭だけでは本当の理解はできない。心に触れることが一番大切だ」と述べた。

 なお、四谷の韓国文化院では6月9日から19日まで「柳宗悦 朝鮮とその芸術展」が開かれる。