大宇造船海洋が世界で初めて建造した北極海航路向けの砕氷機能を持つLNG(液化天然ガス)輸送船が、ロシアの北極圏ヤマル半島に建設された工場から生産されたLNGを積載して運航を開始した。
同船はロシアのガス大手ノバテク、仏石油大手トタルなどが推進するヤマルプロジェクトの輸送を担う。船名は2014年に事故死したトタルの当時のCEO(最高経営責任者)の名前を取り、「クリストフ・ドマージュリー」と命名された。全長299㍍、幅50㍍で、最大2.1㍍の厚さの氷を割って進むことができる。タンク容量は17万3600立方㍍。ヤマル半島から北極海航路を通りアジア、北欧全域にLNGを運搬する。
大宇造船海洋は2014年に1隻当たり3億2000万㌦で砕氷LNG船15隻を一括受注。残る14隻は2020年前半までに引き渡す計画だ。ヤマル同事業は年間1650万㌧のLNGを生産し、カタールを抜いてLNG世界一を目標にしている。