統一へ夢託し 大阪で3万人交流集会
3月、大阪ドームで
民団、総連と日本人で実行委
韓半島の統一、民団と総連の交流・和合、日本人との共生を願った3万人規模のイベントが、3月下旬に大阪ドームで開催されることになった。現在細部を調整中で近日中に詳細が発表されるが、在日韓国・朝鮮人と日本人が一緒に主催する催しでこれほど大規模のイベントは初めてのことだ。
同イベントの名称は、「ファースト・アニバーサリー3万」(仮称)。金昌植・民団大阪団長、呉秀珍・朝鮮総連大阪委員長、中川和雄・元大阪府知事の3者を呼びかけ人として、20人前後の実行委員による委員会を設立、話し合いを進めている。
実行委員には、中邨秀雄・吉元興行会長、前田修・日本労働組合総連合会(連合)大阪会長、森一貫・帝塚山大学教授、在日女性の生きざまを描いた一人芝居「身世打鈴」の女優、新屋英子さんらが名前を連ねており、昨年6月の南北頂上会談成功後の統一に向けた動きを受けて、「日韓・日朝の友好親善、相互理解を推進するために、多数の在日コリアンがいる大阪で具体的な行動を起こしたい」(呼びかけ文より)としている。
動員は民団から1万人、総連から1万人、日本人側1万人を予定しており、民団、総連は全国に動員を呼びかける予定。また日本側は連合大阪が中心となって、大阪府知事、府下の市町村長に協力を呼びかけ、組合員、大阪府・市民を集める。大阪府も協力を約束しており、当日は太田房江・大阪府知事のあいさつも行われることになっている。金大中大統領のメッセージももらう予定だ。
イベントの内容は調整中だが、民族舞踊、サムルノリ演奏などの伝統芸能披露、韓国人歌手や総連の金剛山歌劇団の出演も計画されている。また中邨・吉元興行会長が実行委員に加わっていることから、日本人サイドの出し物も期待されている。新屋さんの一人芝居も予定されている。
大阪は在日韓国・朝鮮人約65万人中、約16万人が居住する一大密集地であり、4月以降は世界卓球選手権や東アジア競技大会が開かれ、南北共同応援団の結成が話し合われるなど、和合の雰囲気が進んでいる。
呼びかけ代表の中川・元府知事は、「楽しく、そして意義あるイベントにしたい。民団、総連の両団体と大阪府・市民が仲良くなるきっかけにしたい」と抱負を語る。伊東文生・連合大阪事務局長は、「南北統一を支援するために、連合として積極的に運動していく。1万人は必ず集めるつもりだ」と話す。民団、総連の関係者も「早急に内容を決めて全力で取り組みたい」としている。
開催は3月25日の午後2時で、入場料をどうするかは未定。