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2001/06/08

<在日社会>在日韓国民団 次期国会で必ず採択を

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    地方選挙権法案の早期実現を求めて民団員4000人が国会デモを行った

 在日韓国民団(金宰淑団長)が5日に行った集会とデモには、全国の民団員をはじめ、自民党を除く各政党、韓日連帯を進める日本の市民団体などから代表が参加、地方選挙権の実現に向けて広範な大衆活動を続けていくことを確認した。民団主催の大衆集会は12年ぶりで、地方参政権については今回が初めての全国集会となった。

 集会の冒頭、金宰淑団長は「裏切られた気持ちだ」と述べ、審議先送りとなったことに強い怒りを示した。三塚博・日韓親善協会中央会会長は「協会は今年で創立25年を迎えるが、在日の人たちと共生・共存するためにがんばってきた。今後も法案成立を共に目指そう」とあいさつした。

 政党からは公明党の冬柴鐵三幹事長、民主党の中野寛成副代表、保守党の松浪健四郎副幹事長、自由党の東祥三都連会長、共産党の市田忠義書記局長、社民党の福島瑞穂党・内閣法務部会長がそれぞれ激励辞を述べ、次期国会での法案成立に全力を尽くすと約束した。

 韓国から集会に参加するため駆けつけた金守漢・韓日親善協会会長は、「在日韓国人は立派な韓国人であり、立派な日本の地域住民である。3、4世、そして5世の時代になり日本に完全に定着している。地方参政権は当然の権利」と激励した。

 在日韓国民団は、この日の大衆集会を成功させるために、全国の民団県本部に最大動員を通達した。地元東京本部も約1300人を動員、全参加者の30%を確保した。許孟道・東京本部団長は、「前日まで動員の確認に走り回った。団員一同が一丸となって集会に参加し、デモ行進の先頭に立ってくれた。この熱気を大切に、今後も関心を高めていきたい」と述べた。愛知、大阪、九州、北海道、東北など全国各地から参加した民団員も、口々に「地方選挙権の早期実現」を訴えた。デモ行進の途中では、疲れのために転ぶハルモニ(おばあさん)も出るなど、国会周辺のデモ行進を精力的に行った。

 また「せっかく盛り上がった集会とデモであっただけに、継続審議となった後の行動だったことが残念だ。国会の始まった時期に行動を起こしていたら」と、無念そうに語る民団員もいた。

 民団が生活権拡充運動の最大目標として地方参政権問題を打ちだしたのは、92年のことだ。94年には民団の名称から居留を削除し、定住の姿勢を明確にした。そして地方議会での意見書採択要望活動を全国的に展開、95年から最重要運動方針と位置づけ、現在に至っている。

 民団中央は次期国会での採決を実現するため、国会への請願活動、地方議会での意見書採択活動などを継続して行う予定だ。鄭進・民団長野団長は「長野には125の市町村があり、そのうち120が地方参政権付与に賛同する意見書を採択してくれている。長野市をはじめ残り5つの採択も、近日中に実現させたい。次期国会での法案成立を期待する」と話す。