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2003/04/04

<在日社会>在日新社会人もスタート

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    鄭埈明社長から辞令を受ける日本サムスンの新入社員

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    398人が勢揃いした㈱マルハンの入社式

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    近畿産業信組の入組式

 新年度が始まった。駐日韓国企業や在日韓国系企業でも入社式が行われ、希望に燃える新社会人が新たなスタートを切った。

 駐日韓国企業の日本サムスン(鄭ジュンミョン社長)の入社式(写真:上)は4月1日、東京・浜町の東京本社で行われた。2003年度の新入社員は19人(男性7人、女性12人)。日本人14人で在日韓国人は5人が入社した。

 鄭社長は、「世界をリードするサムスンの一員としての誇りを持ってがんばってほしい」と新入社員を激励した。

 日本サムスンは今年、日本進出50周年、秋には六本木に東京本社ビル移転を控える節目の年になる。

 国学院大学法学部卒の佐藤大輔さん(23)さんは、「区切りのいい年の入社でもあり、より誇りを持ってがんばりたい。外資系企業で国際貢献できる仕事をしたくて、サムスンを選んだ。サムスンの名前が日本でもっと広がるようがんばりたい」と抱負を述べた。

 在日3世で同志社大学文学部卒業の郭愛里さん(23)は、「入社式を終えて社会人になったと自覚した。中学、高校のときから在日のアイデンティティーについて悩んだり、考えたりしてきた。韓日の懸け橋になりたいとずっと思い、サムスンを選んだ。韓国語と英語の能力を高め、会社に貢献できる社員になりたい」と話した。

 遊技業最大手の㈱マルハン(韓昌祐会長)の2003年度新入社員入社式(写真:中央)は3月29日、東京国際フォーラムで行われた。今年度の新入社員は創業以来最多となる398人(男性334人、女性64人)。4年制大学卒が327人、大学院卒が2人と80%以上が大学卒である。

 韓会長は、「業界トップの誇りを持ってがんばってほしい。原価計算のできる社員、やる気のある社員を会社は必要としている。競争が激しくなる中、企業の総合力、社員の力量が問われる時代になった」とあいさつで述べた。

 ㈱マルハンはこの間、資材の一括購入による店舗のローコスト、標準化に取り組み、建築日数の短期も実現した。2006年に売上1兆円、店舗数200を目標にしている。

 近畿産業信用組合の入組式(写真:下)が大阪市天王寺区の同組合本店で1日行われた。応募246人の中から選ばれ見事採用された新入社員70人は緊張した表情で臨んだ。
 八田理事長は「今年は創業50年の節目になる年である。在日韓国人社会や地域社会との結びつきを伸ばしてゆくので、頑張って欲しい」なとど訓辞。
 新入職員を代表して小西良典さんが「金融人としての能力、資質の向上に努めます」と決意表明した。