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2004/08/20

<在日社会>在日コリアン弁護士協会・日本国籍取得提起

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    在日の国籍、教育問題を話しあった第1回在日コリアンフォーラム(昨年11月、大阪)

 在日コリアン弁護士協会(LAZAK)が主催する「在日コリアンフォーラム」が11月14日、都内で開かれる。政治参加のための日本国籍取得などをテーマに、在日コリアンの未来について考えるフォーラムで、昨年11月の大阪開催に次いで2回目となる。

 在日コリアン弁護士協会は2002年7月、40数名の在日コリアン弁護士有志で結成された。

 昨年11月、同会主催により大阪で開かれた在日コリアンフォーラムでは、在日コリアン弁護士協会共同代表のペ・フン弁護士が「われわれの夢を実現するには、地方参政権のみならず、国政レベルの参政権や公務就任権が不可欠であり、金という名の国会議員や朴という名の検察官、裁判官が登場する必要がある」と主張。同じ共同代表の高英毅弁護士も「日本で権利を得て自立した市民になるには、国籍というルートをくぐらないとだめ。日本人だけの国でないなら、権利を手に入れるべき」と主張し、在日の政治参加について議論を繰り広げた。

 今回のフォーラムはその政治参加をより具体化していくためのもので、先日の参議院選挙で民主党から立候補して当選した白眞勲議員、人材育成研究所所長の辛淑玉さんらをパネリストに、同問題を徹底討論する予定だ。

 白議員は、「21世紀の今日、韓国名を出して堂々と生きられる時代になったと在日の青年たちに誇り、勇気、希望を与えたくて立候補した。白の名前で国会を歩けると言いたかった」と立候補時の思いを語ったうえで、「韓国籍のままで地方参政権ほしいという人はそれでいいし、日本国籍を取りたいという人はそれでいいと思う。大切なのは在日が同じ人間として扱われること。当日はいろいろな意見を言わせていただきたい」と話す。辛さんも当日、国籍問題を含む在日社会の方向性などについて問題提起する。

 準備に当たる高英毅弁護士は、「与党がこの秋にも地方選挙権取得法案を出す動きがある。在日社会がそれにどう対処していくのかも考えないといけない。在日の未来をどうするか真摯な議論の場にしたい」と話す。場所は未定。