在日本大韓民国民団中央本部(金宰淑団長)の第58回定期中央委員会が23日、第48回臨時中央大会が24日、東京・南麻布の韓国中央会館で開かれた。2004年度活動報告、2005年度活動方針のほか、規約改正問題が話し合われ、日本籍同胞の団員確認、朝鮮籍同胞については引続き検討していくことが確認された。
臨時大会に先立って行われた定期中央委員会では、2004年度活動報告に続いて2005年度活動方針が話し合われた。
金宰淑団長が、「韓日友情年の今年、韓日友好に貢献するとともに、統一問題、地方参政権獲得運動などの課題に一丸となって取り組もう」とあいさつした後、討議に移った。
2004活動報告では、規約改正に向けて規約委員会が討議を重ね、臨時中央大会での最終確認に至ったこと、地方参政権獲得運動では、「定住外国人の地方参政権を実現する日・韓・在日ネットワーク」を結成し、始動したことなどが報告された。
また在日同胞歴史資料館開設に向けた推進状況、「在日同胞歴史教科書(仮称)」作成委員会の結成など歴史を正しく伝える運動についても報告された。
2005活動方針案では、1945年の民族解放(光復)から60周年を迎えて光復60周年事業を推進すること、中でも朝鮮総連との和合交流事業を進め、光復60周年記念行事の共同開催を継続して呼びかけていくことを確認した。
日本社会との共生を進める運動では①地方参政権獲得運動の継続推進②在日同胞の歴史教科書(仮称)作成③「2005愛知万博」在日韓国人後援事業、などを確認した。
さらに次代の民団を担う人材育成のために、幹部候補生のための本国語学研修制度の推進、専従要員の実務能力向上のために各種研修を開催して専門知識を取得、向上させる、有能な人材確保のための処遇改善などを討議した。
第48回臨時中央大会は、規約改正問題について白熱した議論が展開された。規約改正問題は、在日社会の1世から2、3世への世代交代、「国際結婚」が約9割を占める状況、出生者数の減少、帰化者数の増加などにより、同胞人口が毎年1万人減少していることへの対処として打ち出された。
構成員資格を「国籍」か「民族」を前提とするのかという組織の性格についての問題提起がなされ、日本国籍者の友好団員をどうするのか、朝鮮籍同胞を含めた抜本的な検討が必要との認識で一致し、今回の大会での議題となった。大会では議論が噴出したが、日本籍同胞の団員確認、朝鮮籍同胞の場合は本国情勢、在日同胞社会の現況に鑑みて引き続き検討していくという改正案を確認して終えた。