混迷が続く在日韓国民団は、21日に開かれた中央執行委員会で、河ビョンオク団長が9月15日付けで辞任すること、10月24日に第50回臨時中央大会を開催することを決定した。河団長は再出馬に強い意欲を示しており、今後の成り行きが注目される。
21日に開かれた中央執行委員会では、組織内の混乱と対立をこれ以上生じさせてはならないとして、事態を収拾するために、①河ビョンオク・中央団長は9月15日付けで辞任する②第50回臨時中央大会を10月24日午前11時に開催する、ことを決定した。
河団長の辞任に伴い、議長、監察委員長らも総辞職することになる。その後は金洪斤・副団長が団長代行を務め、臨時大会に臨むことも執行委で内定した。
その後のスケジュールは、9月20日に選挙管理委員会を設置し、25日から27日までの3日間、立候補を受け付ける。
各立候補者の所信表明は27日に発表し、民団の機関紙に掲載する。
地協別合同演説会は30日に開始し、全国6カ所で行う。そして10月24日に第50回臨時中央大会の開催となる。
河団長は中央執行委員会終了後に記者会見を行い、在日本朝鮮人総連合会(総連)との和解をめぐって組織内で混乱が続いたことについて、「各地から反対意見が多く出た。性急に進めたのは失敗だった」と述べた。
その上で、「大会で信任を問いたい」と発言し、再出馬への意欲を示した。
河ビョンオク団長は、2月24日に開かれた第49回定期中央大会で当選した。
選挙公約に掲げていた「改革民団」、「在日社会の和解と和合」などを推進すべく活動に取り組んできたが、5月17日に総連とともに発表した和解・和合の共同声明について、民団内部で混乱が続き、地方本部などで臨時中央大会の召集を求める署名運動も起きていた。
7月5日の北朝鮮のミサイル発射を受けて、7月6日に5・17共同声明を白紙撤回するとの団長談話文を発表していた。
臨時中央大会の開催に伴い、10月21日に幕張メッセ(千葉県)で2万人規模で開催が予定されていた「創団60周年記念式典」も一旦取りやめ、新執行部のもとで再検討することになった。
地方本部がこの間取り組んできた10月のマダンは、例年通り開催される予定だ。