4月1日から新年度が始まり、新社会人がスタートを切った。在日韓国人の新社会人、そして駐日韓国企業や在日企業に入社した日本の若者の声を紹介する。
写真・上はマルハン入社式、写真・下は日本サムスン入社式の模様。
◆ファッション業で活躍 金鈴花さん(キム・リョンハ、22、伊勢丹)
在日3世。ファッションに昔から興味があり、百貨店業界で働きたいと考えていた。伊勢丹はファッションセンスが優れているので、その一員として働けることはうれしいし、やりがいがある。
現在は売り場を経験している最中で、それが終わってから販売部門かバイヤー部門に配属される予定だ。客に喜ばれる意義ある仕事をしたい。
在日は韓日とも母国ではなく、少数民族に近いカテゴリーだと思う。国境を越えた存在として精一杯羽ばたきたい。
アクセサリーにも関心があり、ハンドメイドのアクセサリーを友人と作ることも将来やってみたい。
◆仕事通して韓日結ぶ 金永欽さん(キム・ヨンフン、23、日本サムスン)
大分出身の在日3世。サッカーワールドカップ(W杯)韓日共催大会が行われた2002年に大学入学した。
在日のフリージャーナリストの姜誠さんが提案した多文化共生をめざすサッカーボランティアに参加したが、そこで自分が在日コリアンであることを自覚した。
在日としてラブジャパン、ラブコリアの思いを実践したいと考え、サムスンへの入社を希望した。仕事を通して韓日を結ぶ懸け橋になれればと思う。
韓国語もしっかり勉強し、常に前向きに生きていきたい。韓国のイメージアップにも貢献できればと思っている。
◆済州道訪問年に貢献 尚幸淑さん(サン・ヘスク、22、韓国観光公社)
在日3世で、学生時代に韓国文化院で韓国語講座のアシスタントをしていたことがあり、韓日交流に関心を持っていた。韓国観光公社の仕事を通して韓日交流に貢献できればと思っている。
今年は済州道訪問年だが、その担当の一員になった。済州道はこれまで日本からはカジノやゴルフなどの男性客が多かったが、これからは女性や子どもの客を増やしていきたいとの希望を、道では持っている。そのためのプログラム作りも仕事なので、いいアイデアを考えたい。
在日3世の視点を大切に、日本人も韓国人も気づかなかった視野で仕事ができればと思う。
◆企業多角化の一助果たしたい 新城祐樹さん(22、マルハン)
学生時代、アルバイトで居酒屋に勤務したことがあり、そこで接客業の楽しさを知った。マルハンの合同説明会で「人のマルハン」という言葉が印象に残り、ここで働きたいと思った。
社会人としてのルールを守り、明るい笑顔で仕事に励みたい。将来は人事関係の部署につきたいと考えている。マルハンが企業を多角化する一助になれればと思う。
遊技業関係に在日の方が多いのは知っていた。韓国や在日のことも今後勉強してみたい。
◆障害持つ人も楽しめる店に 桐村真代(22、マルハン)
サービス業に関心があり、卒業したらその関係の仕事をしたいと考えていた。マルハンは人を大切にする企業と聞いていたので、関心を持った。マルハンの一員として、人を喜ばせる仕事をしたい。
大学時代、障害を持つ知人がいた。そういう人たちのためのユニバーサルデザインを勉強したことがある。
障害を持つ人たちが自由に遊びに来れるような店舗が出来たらすばらしいと思うし、そういうことが実現できるようにがんばりたい。
給将来は投資にもチャレンジしてみたい。