サッカーワールドカップ(W杯)ドイツ大会が、きょう開幕する。在日社会でも韓日合同応援団を組織したり、日本人サポーターと共にテレビ応援などの動きが出ている。
韓日両チームを応援する「ふれあいKJクラブ」は、17人のメンバーが18日に静岡県熱海市に集合し、日本対クロアチア戦をテレビ観戦して日本を応援。その後ドイツへ渡って、22日にドルトムントで行われる日本対ブラジル戦、23日にハノーバーで開かれる韓国対スイス戦を観戦し、韓国人サポーターとともに両チームを合同応援する。
「ふれあいKJクラブ」のKはコリア(韓国)、Jはジャパン(日本)の頭文字を表す。日本が初めてW杯出場を決めた98年のフランスW杯で在日コリアンと日本人のサポーターが、共同で韓日両チームを応援するために「フランスW杯韓日共同応援団」を結成した。
その応援団が母体となって98年11月23日に結成されたのが同クラブだ。韓国国内にもメンバーが出来、また朝鮮籍同胞も加わって、2002年のW杯韓日共催大会では、韓日の各試合に応援団を繰り出し、韓日友好と両チームの躍進を願って熱い応援を繰り広げた。
今年は大会がドイツ開催でチケット入手が未確定だったこと、韓日関係が冷え込んでいることもあり、応援団派遣がぎりぎりまで決まらなかったが、「例え少人数でも力の限り応援したい」との参加者の意向で、組織することになった。
在日2世の権東品さん(54、焼肉店経営)が応援団長を務め、「韓日の友情を発展させ、韓日両チームの16強入り」を願って現地で声援を送る。
在日韓国青年会大阪地方本部は、「W杯韓・日代表チーム共同応援企画」を立て、大阪韓国人会館の大ホールに集まって大型スクリーンの前で韓国戦と日本戦を観戦し、共同応援する。
応援するのは13日の韓国対トーゴ戦、18日の日本対クロアチア戦と韓国対フランス戦、それに24日の韓国対スイス戦。約300人の在日、韓国、日本のサポーターが集まって、両国のサポーターソングを歌ったり、エール交換を行い、また2002年の合同応援団のビデオを上映して、雰囲気を盛り上げる。
企画した青年会大阪の金哲弘さん(30)は、2002年当時韓国に留学していた。「韓国の街頭応援の熱気、合同応援で培った韓日の友情を再現したい」と話す。青年会兵庫も韓日合同テレビ応援を計画している。
東京・新宿のコリアタウンでは前回W杯時、韓国料理店「大使館」の駐車場に設置した大型スクリーンでの応援が話題になった。
今回は試合開始時間が夜遅くになるため駐車場前は難しいが、店内に大型テレビを設置して、韓日両チームを声援するサポーターを受け入れる。