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2007/06/01

<在日社会>コリア国際学園・来年4月設立へ、「世界で活躍できる人材を」

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    あいさつする姜尚中理事長(中央)と役員ら

 中高一貫校の「コリア国際学園」(KIS)が来年4月に大阪府茨木市に開校されることが決まり5月27日、同市内で「設立発起人・賛同する人の集い」と記者会見が開かれた。姜尚中・東大大学院教授が理事長を務める。

 同学園は東アジアと世界で活躍できる人材を育てようと、在日の企業人、有識者らの協力により設立される。茨木市豊川2の約5800平方㍍の敷地に校舎(延べ床面積1700平方㍍)を建設する。来年4月の開校時には中・高生各35人を募集する。5年後には各学年2クラス420人定員を予定。日本人、ニューカマーなど幅広く受け入れる予定だ。

 当面の予算は9億円で、現在4割の3億6000万円が集まり、残りは寄付を募集中。

 手続きの関係で認可が間に合わなかったため、来年はNPO法人として無認可での運営となるが、2009年には「各種学校」として認可される見込みで、大学進学のため、高校卒業認定試験(以前の大検)を受けさせる。

 授業は主に韓国語で行ない、特に英語は公立学校の3倍の週12時間を割き統合的(読む、書く、聞く、話す)な英語力をつけることを目指す。韓国語・日本語・英語の話せる人材を育成するのが目的だ。学園長に就く金時鐘氏は「偏った国家主義的な民族教育ではなく、国境を超えた広い視野を持った教育を目指したい」と話した。

 会見にはこのほか、理事長になった姜尚中・東大大学院教授や理事の朴一・大阪市大教授、作家の梁石日さん、文弘宣・アスコホールディングス会長、李康烈・ウィンググループ会長、イラストレーターの黒田征太郎さんらが参加。

 姜尚中理事長は、「何でも東京に一極集中される中、西日本(大阪)にこの学園が出来る事は大きな意義がある。境界を超えて東アジアで活躍できる人を大阪から送りだせればいい」と話した。

 学園説明会を6月から京阪神を中心に全国10カ所で実施する。9月にはシンポジウムの開催も予定している。℡06・6762・0445(事務局)。