在日韓国商工会議所の会長選挙をめぐって、混乱が続いている。
「分派的組織活動をした」などという理由で選挙管理委員会から立候補登録無効通達(3月28日付け)を受けた金建治候補(在日韓国商工会議所前会長)は、決定への異議申し立てを選挙管理委員会に提出するとともに、全国の理事・代議員らに「会長立候補登録無効に関する通達への反論」を発送した。
また、金候補は3日に記者会見を開いて、(2005年10月25日の)「緊急顧問団・会長団連席会議」で、『在日世界韓人商工人連合会なる組織が発足すれば本会とは相容れない分派的組織であるとの決議がなされたにもかかわらず、会長として中心的役職に就かれた』とあるが、同会は定款上決議権はなく、決議はされていない」と反論、「通達は無効であり正々堂々と選挙を闘う」と述べた。
これに対し選挙管理委員会は7日、「定款上『緊急連席会議』はないが、(在日世総発足という)緊急事態を受けての会議であり、決議に問題はない」などの見解を発表、「分派的活動により韓商組織にダメージを与えた」とした。
この回答を受けて金建治陣営では8日、鄭進・民団中央本部団長あてに提訴状を出した。提訴状では、「今回の決定は不当な解釈に基づくものと認識しており、4月15日をめどに、上部団体としての指揮力を持って、速やかなる対応と善処を願う」としている。
◆崔鐘太候補「条件付きで選挙を」◆
一方、崔鐘太候補は9日付けで、「大局的見地から金建治氏の会長選挙候補容認を願う」文書を選挙管理委員会に送ったと、10日の記者会見で明らかにした。しかし、条件付であり、紆余曲折が予想される。
会長選挙は4月26日に予定されており、事態の推移が注目される。