映画祭のシーズンがやってきた。「第22回東京国際映画祭」は、17日から25日まで、東京・六本木で開かれる。協賛企画のコリアン・シネマ・ウィーク、国際女性映画祭も行われる。また山形国際ドキュメンタリー映画祭が山形市内で開催され、韓国映画も上映される。話題作を追った。
東京国際映画祭で韓国映画は、新作8本が上映される。
『キングコングを持ち上げる』(パク・ゴンヨン監督)は、元メダリストが女子高の重量挙げチームの鬼コーチとなり、弱小集団の快進撃が始まるが、彼らの前にさまざまな困難が押し寄せるという、笑いと涙と感動の実話スポ根コメディー。韓国で大ヒットした。
『よく知りもしないくせに』(ホン・サンス監督)は、小さな町の映画館に参加したり、地方の大学で講義するなどの日々をおくるアート系の映画監督の、ビミョーな男女関係を描く。
『デジタル三人三色2009:ある訪問』は、韓国のホン・サンス監督『深い山奥』、日本の河瀬直美監督『狛KOMA』、フィリピンのラヴ・ディアズ監督『蝶は記憶を持たない』の3作で構成。
『旅人』(ウニー・ルコント監督)は、孤児院に入れられた少女が養子となってフランスに向かうまでを描く。ウニー・ルコント監督の自伝的デビュー作で韓仏合作となる。
さらに東アジアの名作を上映する「ディスカバー亜州電影~フィルム・アーカイヴの宝石」では、軍隊の非道を描いたキム・ギヨン監督の『玄界灘は知っている』、韓国戦争後の混乱を描いたユ・ヒョンモク監督『誤発弾』、戦時下の韓国・日本・インドネシアで映画を撮った日夏英太郎(ドクトル・フユン)監督の『天と地の間に』『君と僕』を上映。
コリアン・シネマ・ウィークは18、19の両日、新宿ミラノ2で開かれ、3本が上映される。『牛の鈴音』(イ・チュンニョル監督)は、韓国の田舎の美しい四季を通して、農業を営む老いた夫婦と牛の暮らしを静かに見つめる作品。韓国では大ヒットした。
『Go Go 70s』(チェ・ホ監督)は、夜間通行禁止令が出されていた70年代に、ゴーゴークラブで人気を集めたグループの物語。
『うちにどうして来たの?』(ファン・スア監督)は、自殺願望の青年が正体不明の女に監禁されるが 。
さらに東京国際女性映画祭では『今、このままがいい』(プ・ジヨン監督)を上映する。異父姉妹が旅を続ける中で、過去を乗り越え、家族のきずなを取り戻す姿を描く。
2年ごとに開催される山形国際ドキュメンタリー映画祭は、8日に始まった。韓国映画は、米軍基地の町にある通称アメリカ通りで働く韓国、フィリピンの女性たちを見つめた『アメリカ通り』(キム・ドンリョン監督)、大統領選を通して韓国の現代史を探る『馬鹿は風邪ひかない』(キム・ギョンマン監督)、大手スーパーを大量解雇された女性たちの闘争を記録した『外泊』(キム・ミレ監督)の3本。同映画祭は15日まで。