1日から新年度が始まり、各地で新社会人が誕生した。在日の新社会人、そして在日企業に就職した韓国、日本の若者の声を紹介する。
◆マルハン 335人◆
エンターテイメント企業マルハン(韓昌祐会長)の入社式は3月31日、都内のホテルで開かれた。今年の新入社員は335人(男性266人、女性69人)。
韓昌祐会長は、「世界には貧困に苦しむ人がいまだ数億人いるといわれる。マルハンは利益を社会に還元し、こういう人たちを支援する社会的責任がある。創業から52年、多くの試練を乗り越えていまや従業員1万2000人、売上2兆円になった。マルハンの一員としての誇りを持ち、ハングリー精神とチャレンジ精神を大切にして立派な社会人になってほしい」とあいさつ。
韓裕社長は、「開拓者精神を持たないと企業は生き残れない。ビジョンを持ち、変化に対応することが大切だ。業界を変えるチャレンジ力、ネクストへの挑戦を忘れずに努力してほしい」と、新入社員を激励した。
新入社員の李朱理さん(大阪電気通信大学卒、22歳)は、「お客様に満足してもらう楽しさを提供したい。在日に誇りを持ち、韓国・日本・北朝鮮にも発言できる存在になりたい」と語った。
金宗友さん(上智大学経済学部卒、22歳)は、「常にベストを尽くし社会貢献できる社会人になりたい。在日として韓日の友好発展に貢献する仕事もしてみたい」と話した。
◆近畿産業信組 70人◆
在日韓国系の近畿産業信用組合(大阪市、青木定雄会長、大本崇博理事長)の入行式が1日、本店で開かれた。今年は70人(男性31人、女性39人)が入行。
青木会長は「失敗を恐れることなく前へ向かい、近畿産業を飛躍させてほしい」とあいさつ。大本理事長は「一人ひとりが近畿産業を背負っていくという気合を持ってがんばってほしい」と語った。
新入社員の坂井恵美子さん(梅花女子大学卒、22歳)は、「どんな時でも笑顔と元気を忘れずに仕事をしたい。また、どんな仕事でもきちんとこなせるよう日々努力したい」と抱負を述べた。
山本志英さん(立命館大学卒、23歳)は、「どんな細かな事にも100%で臨み、お客様から信頼して頂ける職員を目指したい」と語った。
◆あすか信組 7人◆
在日韓国系のあすか信用組合(李永植理事長)の入組式は1日、東京・新宿の本店で行われた。今年は7人(男性2人、女性5人)が採用された。
李理事長は、「常に努力して立派な社会人になってほしい」とあいさつし、辞令を伝達した。
ソウルで高校卒業後、日本に留学した宋垠庚さん(立教大学卒、24歳)は、「日本で学んだことを活かしたくて、日本での就職を選んだ。あすか信組は在日の金融機関なので、在日や韓国の人たちの役に立ちたい」と抱負を語った。
一条侑矢さん(東海大学卒、22歳)は、「在日3世で2年前に日本国籍を取得した。お客様に信頼される人材になれるよう努力したい」と話した。