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2009/06/19

<在日社会>MBCドラマ『善徳女王』が大人気

  • MBCドラマ『善徳女王』が大人気

    MBCドラマ『善徳女王』より

 韓国MBCで5月25日に放送が始まった、古代の新羅を舞台にした歴史ドラマ「善徳(ソンドク)女王」が、大人気を博し、韓国古代史への関心が改めて高まっている。新羅は古代日本とも関わりが深く、日本での放送も期待されている。

 『善徳女王』は、韓国ドラマ史上初めての、7世紀の新羅時代を舞台とした作品だ。それまで男性が継承していた王位を女性として初めて手にした新羅第27代善徳女王の、幼少時代から王位に就いて、新羅を治めるまでの人生を壮大なスケールで描いている。

 脚本は日本でも大ヒットした「大長今(宮廷女官チャングムの誓い)」を手がけたキム・ヨンヒョンで、韓国のトップ女優コ・ヒョンジョン、イ・ヨウォン(善徳女王役)が主役を演じている。

 一国の女王にふりかかった苦難や試練、そしてそれに打ち勝っていく彼女の不屈の精神を描いて、誇りと勇気を与えてくれるドラマとなっている。MBCで月曜と火曜に放送され、16日の放送は、視聴率29・7%を記録した。

 この日はイ・ヨウォンとオム・テウンが初登場。これまではコ・ヒョンジョンが初挑戦した悪役ぶりと雄大なスケール、子役の熱演などで高視聴率を得ていた。子役からイ・ヨウォンらにバトンタッチして、さらに関心が高まっている。

 善徳女王(在位632年~647年)は、日本の推古天皇に続く東アジア2人目の女王として知られる。仏教を保護し、新羅の文化発展に貢献。日本の古代文化にも影響を与えた。

 『善徳女王』の大ヒットで、韓国では古代史の誤った認識が広がることへの心配も起きている。当時の資料に限りがある中での作家によるフィクションではあるが、「新羅史学会」では「歴史に対する視聴者の関心を高めることができる長所はあるが、誤った歴史知識を注入することができる危険性も同時に持っている。字幕やナレーションで補足説明の必要があるのでは」と語っている。

 また暗殺計画を避けて善徳女王が、当時の中国に逃れ、中国語を学び、冒険を重ねて国際的な視野を深めていくが、その部分は、ドラマを面白くするためのフィクションだという。