民主党政権がマニフェストに掲げた高校無償化教育の一貫として、外国人学校などの各種学校にも授業料を支援する方針であることが明らかになった。すでに文部科学省の概算要求として出されており、来年4月に施行予定だ。
民主党は高校教育無償化について、その対象を高校だけでなく、学校教育法で定めている各種学校の生徒にも拡げる方針を示した。
鈴木寛文部科学副大臣は日本の一部メディアに対して、「より多くの子どもたちに学問の機会を与えるため、高校生の授業料支援対象を拡大することにした」と述べており、これに沿って文部科学省は、高専と専修学校(美容師・調理師など養成学校など)の高校課程、外国人が通うインターナショナルスクールや韓国学校の一部、朝鮮学校を含む各種学校などを、来年4月から施行する高校無償化対象に含むことにしたもの。
これにより一条高資格を取っている韓国系の学校はもちろん、各種学校扱いの韓国系学校や朝鮮学校にも支援が行われることになる。2010年4月の新学期から公立高校の授業料を無料化する一方、私立高校生に対しては年間12万円、年間所得が500万円以下の低所得層の私立高校生に対しては年間24万円まで授業料を免除する方針だ。
各種学校の生徒に対する支援金額は明らかにされていないが、一般の私立高に近い水準になるとみられ、年間12万円(低所得層は年間24万円まで)が支給されると見られる。
この支援金は日本政府が学校に支給する方式で行われる予定で、私学の場合、生徒は支援金と授業料の差額を納めることになる。民主党は、高校授業料無償化予算として年間4500億円を上程しているが、総額はさらに増える見込みだ。
この方針について、朝鮮高校に子どもを通わせる母親は、「民族学校は小中学校は自治体により支援があるが、高校にはなかったのでとてもうれしい。朝鮮高校の運営は保護者の寄付金に頼る部分が多いが、税金の優遇措置が認められていない。それらの問題も将来解決してほしい」と話す。
関西に昨年新設されたコリア国際学園(KIS)の関係者は、「KISは出来たばかりで各種学校の認可もこれからなので受給資格がないが、認可を受けたら学生が助成されるのは励みになる。動きを注視したい」と話す。
韓国系学校の保護者・関係者からは、「民主党の取り組みを評価したい。韓日友好の視点からも望ましい」「私立高校はどこも授業料が大変だ。支給金額を将来増やすことも考えてほしい」などの声があがっている。
*各種学校とは学校教育法第1条で定められる「学校」ではないが、学校教育に類する教育機関として規定されている。服飾・看護・簿記の学校、インターナショナルスクールなどが該当する。