日本の大学が韓国そしてアジア研究に力を入れている。東京大学は、5月にも韓国研究センターをオープン予定。また早稲田大学、慶応大学、立命館大学などもセンターを作り積極的に研究活動を行っている。東大と立命館大学は在日2世がセンター長だ。
韓国学の研究と文化交流を行う東京大学の韓国研究センター(仮称)は、早ければ5月にも開設される。
同センターは東京大学大学院の情報学環に設立され、在日2世の姜尚中・東京大学情報学環教授が初代センター長を務める予定だ。
未来志向的な韓日関係、東アジア共同体を目指すための学術行事を行うほか、韓国の歴史・文化の記録の保存作業にも取り組む予定で、韓日の知識人交流を活発化し、東アジアの平和に貢献する。韓国国際交流財団の支援も受ける。近日中に概要が正式発表される。
立命館大学コリア研究センターは、在日2世の徐勝さんがセンター長を務めている。年に2回、日韓国際シンポジウムを開催するほか、日韓共同研究会、韓国映画フェスティバルなどを開き、多面的な韓国研究に取り組んでいる。
慶応大学は、東アジア研究所内に現代韓国研究センター(小此木政夫センター長)を昨年2月に設立して、現代韓国研究の拠点の一つとなるべく活動している。3月27日には「転換期の東アジアと北朝鮮問題」と題したシンポジウムを開催し、韓国の対北政策などについて論議した。
早稲田大学アジア研究機構は、「アジア研究における知の共創」を目指して、アジア各国との共同研究、シンポジウムの開催などに力を入れている。中でも韓国研究には力を注いでおり、2006年には韓国の高麗大学校日本研究センターと共同プロジェクトの覚書を交わしている。そして昨年夏、朝鮮民芸の美を見出し、「朝鮮の土になった」浅川巧の故郷である山梨県北杜市で、早稲田大学、高麗大学校の学生を中心にした「日韓未来構築フォーラム」を開催し、21世紀の東アジアを開く誠信交流のあり方について意見交換した。
九州大学韓国研究センター(稲葉継雄センター長)は、シンポジウムを毎年開催。
聖学院大学総合研究所日韓現代史研究センターも、「東アジアの平和と民主主義」についてのシンポジウムを2月に開催し、日韓の研究者が報告を行った。