茨城空港の開港から1カ月が経とうとしている。アシアナ航空の乗り入れを契機に、茨城では韓日交流を拡大し、空港運営と韓日友好を前進させようとの動きが高まっている。
韓国・仁川市の国立生物資源館(金鍾天/キム・ジョンチョン館長)を3月30日、茨城県坂東市にあるミュージアムパーク茨城県自然博物館の菅谷博館長が訪問し、自然と野生生物に関する研究展示について、協力関係を結ぶとの覚書を交わした。生物資源館が日本の博物館と協力関係を結ぶのは、今回が初めてだ。両館は今後、生物資源の共同研究や企画展の共催、標本の交換など、協力関係を深めていく。これまでも両館は研究者同士が交流を重ねてきた実績があり、茨城空港が開港しソウル便が就航したことで、関係強化を図ることになったものだ。
国立生物資源館は、韓国最大規模の自然博物館で、ミュージアムパーク茨城県自然博物館も大型の自然博物館として、これまで700万人の入館者を達成している。共同企画展などにより、相互に観光客を誘致したいとしている。
ミュージアムパーク茨城県自然博物館は、2002年に企画展「コリアの自然史」を開催したことを契機に、韓国の研究者との交流を深めてきた。2007年に国立生物資源館が正式オープンした際にも運営に協力した。
茨城空港開港前の2月末には、釜山アクアリウム(キム・ジニ館長)とアクアワールド県大洗水族館(川原井忠男館長)の姉妹館協定調印式が、釜山アクアリウムで行なわれた。県大洗水族館から同館で生まれたイヌザメなど3種類のサメ15頭が、記念として韓国に贈られた。
両水族館は3月30日から9月11日まで、友好記念割引を実施中で、どちらかの年間会員券を所持する会員は、相互に無料入場が可能だ。また、茨城空港と韓国間の航空券の半券を提示すれば、入場料が半額になる。
茨城ではこの他、韓国人観光客向けのツアー開発や、納豆やアンコウ料理など茨城の食文化を韓国にPRするイベントにも取り組んでいる。地元生協や陶芸で知られる笠間なども交流事業を計画している。学園都市のつくば市も、韓国人留学生や研究者をさらに呼び込みたいとしている。