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2010/12/17

<在日社会>韓日交流深化の一年・相互往来550万人へ

  • 韓日交流深化の一年・相互往来550万人へ

    韓流の象徴的存在ペ・ヨンジュン (c)KEYEAST / Digital Adventure

 今年は韓日交流が加速した一年だった。韓日相互往来は550万人を突破し、日本では第2次韓流ブームといわれる韓国ドラマ、K―POPの一大ブームが押し寄せた。

 日本から韓国へは約300万人、韓国から日本へは約250万人が訪問した。韓国と日本の交流深化を示す数字だ。

 今年、第2次韓流と呼ばれる韓国エンタテインメントの一大ブームが押し寄せた。

 日本の地上波で韓国ドラマが連日放映され、新たなファン層を開拓した。また少女時代、KARAなどK―POPの新たな波が起こり、NHKニュースのトップで放送されるまでになった。テレビ、雑誌などで特集が組まれ、これもファン層も拡大している。

 韓国ドラマ『アイリス』の秋田ロケにより、秋田への観光客が急増したことで、韓国ドラマのロケを希望する自治体が急増した。韓国料理への関心も高まりを見せている。

 羽田と金浦の直行便が開設されたことで、韓日間の相互往来もさらに増える見込みだ。

 今年の韓流を振り返る『韓流&K-POPスペシャル2010』が、BSフジで31日午後9時30分から放送される。

 また韓国における外国人入国者数が、11月29日に初の800万人突破を記録した。年末までには当初目標の850万人を超えて870万人に達する見込みで、将来の1000万人突破も現実性を帯びてきた。『冬のソナタ』や『宮廷女官 チャングムの誓い』など韓国ドラマや映画などの「韓流」が、日本、中国、台湾、東南アジア、そして中東などで巻き起こったことが主要因だ。

 釜山ビエンナーレに日本人の芸術監督が就任し、高い評価を得た。また画家同士の草の根韓日交流も盛んに行われ、美術交流も更なる進化が期待される。

 東アジア共同体に向けた大学関係者の共同研究、アジア地域のがん治療を、共同で進めようという医療関係者の動きなども出てきた。韓日文学シンポも各地で行われ、文学交流深化の機運が起きた。

 長崎県壱岐には古代東アジア交流を紹介する一支国博物館がオープンした。奈良で行われた平城遷都1300年記念式典で、天皇陛下が「桓武天皇生母は百済の子孫」と語るなど、古代韓日交流への関心も高まった。

 一方、韓国政府が求めていた文化財「朝鮮王室儀軌」などの返還が決まったことで、未来志向の韓日関係はさらに促進することが期待されている。