東日本大震災の被災者に対する支援の動きが日々高まっている。権哲賢・駐日韓国大使は3月27日に被災地に救援物資を持って訪問。民団岩手と秋田は被災者への炊き出しを行った。一方、韓国で集まった義援金は約213億4000万ウォン(約15億7000万円=3月27日現在)を記録した。
東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県仙台市の駐仙台韓国総領事館を訪れた権哲賢・駐日韓国大使は、金正秀(キム・ジョンス)・総領事と面談し医薬品などを伝達、「勇気を持って最善を尽くして欲しい」と、総領事と職員を激励した。
権大使は総領事館の臨時避難所や被災現場なども視察した。また、宮城、福島、岩手など東北地域の在日本大韓民国民団にも医薬品などの救援物資を送った。
一方、民団岩手・秋田県本部と婦人会岩手県本部は、岩手県・山田町の山田北小学校で炊き出しを行い、ユッケジャン、とん汁、海苔巻き、キムチなどを被災者に振る舞った。
婦人会中央本部(余玉善会長)も支援物資を被災地に送った。
近畿産業信用組合(本店・大阪市、大本崇博理事長)は、支援物資を提供する取引先企業と被災地までの搬送などを結び付ける取り組みを行った。除菌剤やマスクのキット1万セットを、茨城県北茨木市教育委員会へ届けた。
韓国では東日本大震災被災者支援の動きが日ごとに高まっており、義援金キャンペーンが各地で行われている。
大韓赤十字社によると3月27日までに集まった義援金約213億4000万ウォン(約15億7000万円)は2005年に米国南部を襲ったハリケーン被害への義援金約193億6000万ウォンを超えて、韓国で行われた海外災害支援の史上最高額を記録した。
大韓赤十字社の関係者は、「これまでにないスピードで、しかも各界各層から義援金が集まった」と話している。
一方、韓国政府は飲料水480㌧、レトルトご飯20㌧を被災地に追加で送ることを決定した。救援物資を積んだ船はすでに釜山港を出港し、新潟港から陸路で被災地に届けられる。韓国政府はこれまで、飲料水、毛布、ゴム手袋などの救援物資を日本に送っている。