在日韓国婦人会中央本部(余玉善会長)の全国大研修会が、6月2日から7月13日まで、全国7ブロックで行われ、約2000人が参加した。余会長に話を聞いた。
――大研修会開催の前には、東日本大震災による3月の大会延期があった。また被災者への炊き出しも行ってきたが。
まず東日本大震災は多くの被害をもたらしたが、復興へ向けて一歩一歩進んでいる。私たちも日本社会に暮らす一員として、ともに復興に協力していきたい。
震災発生で、東北地域の婦人会も大打撃を受けた。すぐに被災地に行きたかったが交通が回復せず、3月24日に被災地に出向いた。義援金と、卓上ガスコンロや女性用の下着、紙オムツ、毛布など、女性ならではの視点で用意した生活用品を9時間かけて運んだ。被災地は本当に厳しい状況だった。
大会は4月に開催したが、福島や岩手の被災地からも参加してくれた。
また被災者のための炊き出しを数度に渡って行い、約1000食分の料理を数日で用意した。被災者には本当に喜んでもらい、国籍も民族も関係ない「共生社会」の意味を改めて実感した。
――研修会の結果は。
震災の後だったが、30年間行ってきた歴史を守り、例年通り開催することが大切と考えた。さまざまな課題で講演を行い、会員のレベルアップにつながった。また東北地協の研修会を被災地の福島で開催できたことは、婦人会の「愛と絆」を強めるのにつながったと自負している。
――2期目の課題は。
やはり次世代の育成だ。各地域で若い人たちの参加が増えてきたので、それを組織的に推し進めていきたいと考えている。「絆」と題した婦人会画報を1月に第1号を発行したが、地方の声をくみ上げるのに活用していきたい。中央とすべての県本部が思いやりを持って、悲しみと喜びを共有し、社会に貢献する、そんな婦人会にしていく決意だ。