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2011/10/21

<在日社会>東京韓商創立50周年、グローバル展開を

  • 東京韓商創立50周年、グローバル展開を①

        東京韓商と上海韓国商会が姉妹結縁を結んだ

  • 東京韓商創立50周年、グローバル展開を②

    東京韓商創立50周年式典

 創立50周年を迎えた東京韓国商工会議所はこのほど、東京の帝国ホテルで記念式典を開き、会員ら450人が盛大に祝った。金光一会長は、節目の50周年に際し、「日本国内にとどまらず韓国、中国を含めたアジア近隣諸国に大きく目を向け、グローバル化を強化していく」と強調した。従来の殻を破り、時代に即した事業展開を進める考えだ。

 東京韓国商工会議所は、50年前に「団結すれば立ち、分裂すれば倒れる」との掛け声で在日1世商工人が立ち上げ、組織を拡大してきた。現在は2、3世が中心になって運営している。

 金会長は、グローバル展開について「中国の急速な発展を横で眺めているだけでいいのか。在日だけで固まる殻を破る勇気が必要だ」と説明した。東京韓商には、すでに上海に投資したり、ミャンマーに進出している会員もいる。

 金会長は、「組織のネットワークを生かし、投資チャンスを提供できる窓口の役割も果たしたい」と語った。

 東京韓商は、50周年式典に先立って、上海韓国商会(韓国人会)と姉妹結縁を結んだが、これもグローバル化の一環だ。今回の提携を通じて、韓日中間の経済交流・情報交換など交流拡大をめざす。上海韓国商会の朴顕淳会長によると、上海在住の韓国人は約8万人で、同会には500社が参加しており、事業協力の余地は大きいという。

 近年の活動で特筆すべきは、都内に東京韓商ビル2棟を購入し、財政基盤を構築した。

 呉賛益・名誉会長は、「東京韓商の未来像を考えると、財政を自ら賄えないと発展を継続できない。笹塚に事業用ビルを購入したのもそのためだ。収益があがれば在日に貢献できる。収益の一部を同胞社会と日本社会に還元することは我々の義務だ」と語った。

 また、会員拡充でも成果をあげている。東京韓商の登録メンバーは約400人。金会長時代に100人ほどが新たに加入した。高哲明理事は「私も最近加入したが、韓流ブームも影響して、在日の若手事業家やニューカマー(新規定住者)の参加が増えた」と語った。

 なお、式典には申珏秀・駐日韓国大使をはじめ関係団体長も参加、祝辞を述べた。特に、ペク・ジヨンやチャン・ユンジョンら韓国のトップ歌手の歌や踊りが会場を大いに盛り上げた。