東日本大震災と福島第1原発事故の影響で、この間滞っていた韓日交流を再活性化させようと、韓国映画の日本ロケ、観光客の相互誘致などの動きが各地で起きている。
韓国映画『家門の栄光』シリーズ第4弾となる『家門の受難』のロケが今月下旬、佐賀県嬉野市で行われる。佐賀県には映画ロケ誘致活動に取り組む「佐賀県フィルムコミッション」があるが、外国映画を誘致するのは今回が初めてだ。
『家門の栄光』は2002年に始まった韓国の人気シリーズ映画。観客動員数は第1作が520万人、05年第2作が570万人などとなっている。ロケの時期は未定。
東日本大震災の影響で佐賀県も韓国からの観光客が減少している。フィルムコミッション関係者は、「韓国映画ロケの誘致を働きかけていたが、成功してよかった。佐賀の魅力をアピールしたい」と話す。
石垣島では、韓国映画『ステージ』のロケが9月に行われる。同作品は、スター歌手とインディーズ歌手の男性2人のある女性をめぐる愛と友情の物語。石垣島の美しい風景をバックに展開されるラブストーリーだ。
石垣市は撮影協力はもちろん、協賛企業も集める予定で、「韓国人観光客が大勢来てくれるように協力したい」としている。
韓国の浦項市は、姉妹都市を結んでいる広島県福山市の「福山ばら祭」に交流使節団を派遣し、ローズパレードに参加して浦項市観光をアピールした。
浦項市では「第8回浦項国際明かり祭」が、7月28日から31日まで開催される。
また姉妹都市の釜山市と福岡市は、両市を結ぶ航路を「友情の航路」として、観光・文化交流をより活性化させることで合意した。今後、さまざまな共同事業に取り組んでいく。
静岡市は今月16日から12月末まで、ソウルのトラベルカフェに、静岡市の観光情報発信コーナーを開設する。静岡市が情報発信コーナー韓国に設置するのは初めて。富士山や駿河湾など市内の観光地、また名産品などを紹介する。
韓国・済州島の広報大使に、大橋建一和歌山市長が任命された。世界最高の自然景観7傑を選ぶ投票に協力してもらうため、大橋市長に協力をお願いしたもの。
済州島は「済州火山島と溶岩窟」「漢拏山」などが世界遺産に登録されており、1987年に和歌山市と姉妹都市提携を結んでいる。
広報大使にはフィギュアスケートの金妍兒、Jリーガーの李忠成などがこれまで委嘱されている。大橋市長は「済州島が選ばれるよう努力したい」と話した。