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2011/07/15

<在日社会>東日本大震災・韓日僧侶が慰霊法要

  • 東日本大震災・韓日僧侶が慰霊法要

    慈乗・総務院長が慰霊の言葉を述べた

 3月11日に起きた東日本大震災から4カ月が過ぎた。隣国で起きた大災害に、韓国では現在も被災者支援の動きが続いている。支援団体などは今後、長期的な取り組みを行う計画だ。

 8日、東日本大震災の被災地、宮城県仙台市の寺院「林香院」で、韓国最大の仏教宗派である大韓仏教曹渓宗と日本の曹洞宗の合同慰霊祭「東日本大震災物故者慰霊法要」が行われた。

 法要には両国の僧侶と曹洞宗の関係者など約100人が参列し、震災犠牲者を追悼した。

 曹渓宗の慈乗・総務院長は、「東日本大震災で多くの犠牲者が出たことは、本当に心が痛む。犠牲者の極楽往生を願いたい」と話した。

 慈乗・総務院長をはじめとする曹渓宗代表団は、日本の公益社団法人シャンティ国際ボランティア会に救援基金2000万円を寄託した。また慰霊法要の前に仙台市内にある民族学校を訪問し、支援金1000万円と運動靴や運動服などを贈った。

 さらに同市の昌林寺、名取市閖上地区を訪れて、被災者を励ました。慰霊法要の前日には、曹洞宗の大本山總持寺を訪問して、韓日仏教界の交流についても意見を交換した。

 宗教関係者では、在日の故金嬉老元受刑者など受刑者の心の相談などに取り組んできた朴三中和尚が、韓国のある受刑者から義援金100万ウォン(約7万6000円)を被災地に渡してほしいと託されたという。

 「東日本大震災報道写真展」が今月、ソウル市地下鉄光化門駅構内ギャラリー「ベセト」で開かれた。東日本大震災の現実をソウル市民に伝えるために行われたもので、「津波の猛威」「懸命の救助」などのタイトルで、写真パネル68枚と映像などが紹介された。会場では義援金も募られ、多くの来場者が寄付する光景が見られた。来場者の一人は、「一日も早く復興してほしい。そのために出来ることがあれば協力したい」と語った。

 韓国女性起業家グループなどで作られたWHW(Women Help Women=女性が女性を助ける)代表メンバーらが訪日し、8日に東京・四谷の韓国大使館で記者会見を開いた。

 金聖珠・ソンジュグループ会長をはじめとする一行は会見で、東北地域の被災地に5万㌦の義援金と15万㌦の救援物資を被災地に届けることを発表した。また日本の市民団体や女性起業家グループと協力して、被災地の女性や子供のための教育と医療支援を5年計画で行っていく計画だ。