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2012/01/01

<在日社会>新春メッセージ

  • 新春メッセージ①

            申 珏秀・駐日本国大韓民国特命全権大使

  • 新春メッセージ②

     佐々木 幹夫・日韓経済協会長・日韓産業技術協力財団理事長

  • 新春メッセージ③

            鄭 進・在日本大韓民国民団中央本部団長

  • 新春メッセージ④

            余 玉善・在日本大韓民国婦人会中央本部会長

  • 新春メッセージ⑤

             権 東鉉・在日韓国人信用組合協会会長

◆在日の底力発揮願う 申 珏秀・駐日本国大韓民国特命全権大使◆

 昨年は東日本大震災によって、日本社会はもちろん在日同胞社会も多くの困難を経験した年でした。しかし、在日同胞社会は困難に陥った隣人を助けるために、積極的に救護、誠金募金、ボランティア活動を繰り広げながら、互いにとって暖かい手を差し伸べ、強い支えになりました。在日同胞社会が見せた相生、協力精神は今後より大きな和合と団結の踏み石になると信じます。

 韓国は世界秩序を論議するG20の一員になりました。昨年には貿易額が1兆㌦を達成し、世界9位の貿易大国になりました。

 韓日関係は両国が発展的に過去の結末をつけ、未来志向的な同伴者関係を構築していく時です。そのためには、正しい歴史認識の土台の上で不幸な過去史による傷をいたわりながら、和解と寛容の波が起きなければなりません。わが政府と大使館はこのために外向的な努力を惜しみません。

 在日同胞社会は同胞社会内部はもちろん日本社会とも和合を達成し、民族主体性を維持しながら発展を持続していく課題を抱えています。今日、在日同胞社会が多くの変化と挑戦に直面していますが、あらゆる逆境の中にあっても発展を重ね、日本社会で成功裏に地位を確保した在日同胞の皆さんの底力が再び発揮されることを信じます。


◆日韓の協業促進を 佐々木 幹夫・日韓経済協会長・日韓産業技術協力財団理事長◆

 昨年3月の東日本大震災に際して、韓国政府、企業、国民の皆様から、多くの激励とご支援を賜りましたこと、ここに改めて感謝申し上げます。

 被災地は未だ厳しい状況にございますが、復興に向けて着実に進んでいます。私共も継続して復興支援を実施していく所存です。

 昨年9月に開催された第43回日韓経済人会議では、日韓両国が、「人、物、お金がより自由に行き来できる一つの経済圏を形成する事が重要である」との認識で一致し、その為に、日韓のEPA/FTAの早期交渉再開を日韓両国政府に強く訴えかける、共同声明を採択致しました。

 本年5月に大阪で予定されている、次回の日韓経済人会議に於きましても、一つの経済圏を形成する為に日韓両国が何をすべきか、グローバルな視点でどのようにWIN―WINの関係を構築していくか、などについて議論を行う予定であります。

 当協会と致しましては、引き続き、韓日経済協会とも密に連携しながら、未来志向での日韓の協業促進のために、微力ながら尽力して参る所存です。

 引き続き関係各位からのご指導、ご協力をお願い申し上げます。


◆次世代の育成促進 鄭 進・在日本大韓民国民団中央本部団長◆

 昨年は自然・政治・経済の各面で世界が震撼しました。民団は東日本大震災被災者救援に全力をあげる一方、「次世代育成1000人プログラム」や創団65周年事業を成功させました。

 今年は韓半島情勢が緊迫するなか、2大国政選挙に在日国民が初めて参与します。

 1人でも多くが選挙人登録し、投票するよう環境を整えます。

 民団は、次世代育成と多様な同胞の糾合を軸に組織を強化し、同胞の絆と生活を守る気概を固め、いかなる激動にも能動的に対処していきます。


◆「絆(きずな)」を大切に前進を 余 玉善・在日本大韓民国婦人会中央本部会長◆

 昨年3月11日、東日本大震災で多くの人々の尊い命が失われ、今なお行方不明の方々やさらには元の生活に戻れない方々が沢山います。

 厳しい寒さが続く中、より早い復旧復興を心から願ってやみません。

 そして私達は震災から多くのことを学びました。それは人々のつながりの大切さ、「絆」を取り戻すことができました。

 婦人会中央本部は震災の前に「絆」と言う画報を発刊しています。

 全国津々浦々まで婦人会活動の紹介と、互いの情報交換、会員同士の声の反映を目的としています。

 川の水は絶えず流れる様に、婦人会もまた時代の流れと共に強い「絆」の輪で、前を向いて歩こうではありませんか!

 今年は私達在日に嬉しい歴史的な年であります。

 在外国民として大統領選挙と国会議員選挙に在日韓国人として初めて投票する事が出来ます。

 韓国政府から韓国国民として初めて認められた気持ちになりました。

 これからも祖国を愛し婦人会発展に邁進して行きます。

 今年も在日同胞社会の安寧と皆様のご家庭の幸運をご祈願申し上げます。


◆合併・統合の推進を 権 東鉉・在日韓国人信用組合協会会長◆

 日本経済は昨年3月、東日本大震災の発生とその後の原発事故により大きな打撃を受け、震災企業の復旧が進み、生産・輸出の持ち直しが始まったが、欧州債務問題の影響とそれに伴う急激な円高の進行及びデフレの定着化により景気は減速傾向にあります。年末にかけては輸出・生産に足踏み状態が続いておりますが、今年から被災地に対する本格的な復旧・復興予算の投入効果等により景気は緩やかな成長が続くものと思われております。

 当協会会員組合は長い間、在日同胞や地域中小企業を支え続けてきておりましたが、日本経済の低迷が続くことにより会員組合の主な取引先である中小企業の経営状況も芳しくないため、厳しい経営を強いられております。このような現状を踏まえ、昨年8月、本国支援資金約156億円の支援期間が5年間延長されたことを契機に、同支援資金の運用利益を効率的に活用し、会員組合の経営安定のために役立てたいと思っております。

 当協会では今後も従来通り、組合の規模や地域を問わず、できるところからの合併・統合を進め、在日同胞及び地域経済を支えることができるよう、邁進する覚悟であります。