韓国大統領選(12月19日投開票)の在外有権者投票が5日、各国の韓国公館で始まった。東京・四谷の韓国大使館でも、午前8時の投票開始前から有権者が列を作った。在外投票は今年4月の総選挙から可能となっており、大統領選の在外投票は韓国憲政史上初めてである。
在外投票は、世界10カ国・地域の韓国公館に設置された計164カ所の投票所で、現地時間午前8時に始まり、午後5時まで運営される。一部の公館では6日または7日に投票が始まった。
最も早い在外国民投票は、5日午前4時(現地時間午前8時)、ニュージーランドのオークランド韓国大使館分館で始まった。
在ニュージーランド韓国人のチョン・チェジン(22)さんが、全世界の在外国民の中で最も早く投票権を行使した。
チョンさんは、「父と一緒に投票に来た。外国にいても投票できるのはうれしい」と話した。
日本地域の投票は、東京の韓国大使館と9地域の総領事館に設置された投票所で始まった。
東京で一番最初に投票した朴ジョンソクさんは、「第一番目に投票しようと思い、午前4時30分に大使館前に来て待った」と話した。
呉公太・在日韓国民団中央団長は、「初めての大統領選投票で、本当に感激した。在日の権益、韓日関係、そして南北関係にしっかり取り組んでくれることを期待して投票した。今後、選挙人登録と投票方法を改善して、投票率が上がるように工夫してもらいたい」と話した。
余玉善・婦人会中央会長は、「大統領選に一票投じられたことに、とても興奮している。全国の婦人会会員には必ず投票に行くよう呼びかけた」と述べた。
声楽家の田月仙さんは、「他界した両親は一度も投票することができなかった。その両親の思いも込めて投票した。新大統領には在日社会と韓国の発展、祖国統一を果たしてほしい」と語った。
ある在日2世の女性は、「同じ女性として、朴槿惠候補に期待している。韓国はまだまだ男社会なので、女性が活躍できるよう変革してほしい」と話した。
海外有権者は推定223万3695人でその約10%にあたる22万2389人が登録を終えている。駐在員や留学生など韓国内に住民登録を持つ海外滞在者が17万9188人、在日韓国人ら海外の永住権者が4万3201人。日本では3万7342人が有権者登録している。
投票は10日まで行われる。選挙管理委員会は16日午後までに投票箱を韓国に集め、投開票日当日の19日午後6時から開票する予定だ。