韓国における日本研究が、各界で地道に続けられている。日本研究の先駆け的役割を果たした「韓国日本学会」はきょう、創立40周年を迎える。
「韓国日本学会」は、韓国初の日本研究団体として1973年2月1日、ソウル大学校の教授会館に20人ほどの学者が集まって創立された。韓日関係がまだ厳しい時代だった。同学会は韓日言語学会や日本文学会など八つの学会を傘下に抱え、韓国における日本研究を常にリードしてきた。
創立から半年後の同年8月に学会誌「日本学報」を発刊し、12年11月までに93号を発行した。これまでに約30回の国際学術大会と定期学術大会、韓日学者による共同セミナーなどを開催した。この40年間で1200人の会員数を誇る韓国を代表する日本研究学会に成長し、日本研究の方向性を提示してきた。
同学会会長を務める崔官・高麗大学校教授は、学会創立40周年に合わせて「日本研究の成果と課題―韓国日本学会40年史」を出した。
その中で崔教授は、「世界はグローバル時代となり、東アジア中心時代という新しい時代状況を迎えた。研究対象国である日本の変化を直視して、韓国における日本研究も時代に即して変わらなければいけないときが来た。日本に対する理解と研究を行うことは韓国の安定と発展に必要不可欠であり、日本は平和共存と繁栄を追求すべき対象」と強調した。
韓国における日本研究は、戦後から80年頃までは限定的なものだった。日本が世界第2位の経済大国となり日本との経済交流が拡大する中、日本研究も広がりを見せ始めた。90年代からは若手研究者も増え、日本研究がより拡大していった。
2000年代からは各分野ごとの専門的な研究と交流が進み、論文なども増えた。ソウル大学校、高麗大学校、東西大学校などに日本研究センターが設けられ、日本研究を進めている。
今後について関係者は、「新進の研究者の育成、斬新で多様な日本研究、韓日関係発展への提言ができる研究などが必要」と強調する。