韓国のKBSと日本のtvk(テレビ神奈川)が、ドキュメンタリードラマ「希望の翼―あの時、ぼくらは13歳だった―」を共同制作し、日本では3月、韓国では8月に放映される。1945年、日本の敗戦直前に韓半島で出会った二人の少年が、41年後に再会し交流を深める姿を通して、韓日親善を訴える作品だ。
同ドラマの原作は「あの時、ぼくらは13歳だった~誰も知らない日韓友好史~」(東京書籍刊)で、現在の北朝鮮金策市(当時は城津市)の中学に入学した韓国人と日本人の少年二人の物語。その二人とは、韓国の天文学者で延世大学校名誉教授の羅逸星さん(80)と、元tvkプロデューサーで現在も同局の音楽番組に携わっている寒河江正さん(79)。
個人のレベルに留まらない日韓友好の歴史物語であり、未来にはばたく日韓親善の「希望の翼」となるドラマを目指して作られた。
日本統治下の当時、学校教育の場での朝鮮語は禁止されていた。ある時、クラスで喧嘩が始まり、少年はとっさに朝鮮語で「やめろ」と言ってしまい、いじめにあった。その時、寒河江さんは、「朝鮮人が朝鮮語をしゃべって何が悪い」と止めに入った。羅さんは、「頭では日本人になろうと思っていたが体は朝鮮人だと叫んでいた。二つに引き裂かれ苦しかった。そんな時、君の言葉が、僕は朝鮮人でいいんだと、勇気と誇り、自信を与えてくれた」という。
羅さんは寒河江さんにもう一度会いたいと願い、86年、41年ぶりの再会を果たした。そして親交を深めるとともに、合唱団活動など草の根交流を行い、その輪が徐々に広がった。総合監督は大山勝美。主演は金淳次と国広富之。tvkで3月2日午後7時、BS―TBSでも3月23日、KBSは8月に放送予定だ。