在日韓国人信用組合協会(韓信協)の加盟組合である中央商銀信用組合(本店・横浜市)とあすなろ信用組合(本店・長野県松本市)が、合併協議を開始した。昨年末から水面下で、合併の可能性を模索していたが、今年に入り合併協議委員会を構成して、具体的に話し合いを進めている。両組合の合併協議は、厳しい経営環境の中、生き残りを賭けた決断であり、経営資源を集中させ、早期の経営正常化をめざすとしている。
中央商銀は7県(神奈川県・静岡県・茨城県・千葉県・福井県・富山県・石川県)を営業エリアとし、13店舗を構えている。
一方のあすなろ信組は長野・群馬・栃木・新潟・山梨県の5県・6店舗。
両信組が合併すれば、2組合計で資金量は1100億円を超え、営業エリアが12県に広域化するなどシナジー効果が期待される。
出資金は昨年3月末現在で中央商銀が43億9200万円、あすなろ信組が26億6600万円で合計が約70億円。出資金の増強が課題だ。
今回の合併協議は、韓信協が主導して進めている。
今年1月に役員会で両組合の抜本的な経営健全化を協議した結果、合併が最善の策であるとの認識で一致し、合併協議委員会の設置を決めた。メンバーは、呉龍夫・韓信協会長を委員長に、両組合理事長ら8人で構成されている。
これまで4度の協議を行い、①対等合併②資本基盤の強化③強力なガバナンス体制の構築などの基本方針を決めた。自己査定に対する相互検証作業も終え、現在精査中だ。特に今回、呉公太・在日韓国民団中央本部団長と洪釆植・韓商連会長が、合併を全面的にバックアップすると明らかにした。
合併の時期について、呉会長は1年後には実現したいと語った。
今回の合併協議内容は、6月26日(中央商銀)と27日(あすなろ信組)に行われる総代会で報告される。