16日に珍島沖で発生した旅客船「セウォル号」の沈没事故は、生存者を信じていまも懸命の捜索が続けられている。24日午後2時現在で死者は171人、不明は131人。海洋警察と海軍の艦艇、民間漁船の計261隻、陸海空軍と海洋警察などの航空機35機、救助隊員ら726人が投入され、捜索を行っている。
旅客船「セウォル号」沈没事故では、船長、航海士、機関士、操舵手などいわゆる船舶職の15人が、乗客救助を行わずに真っ先に脱出した。さらに定量を遥かにオーバーする荷物が積み込まれた過積載の問題など、その安全と人命軽視に驚き、国民全体が猛省すべきとの声が上がっている。
また行方不明者の多くが未来ある高校生ということもあって、韓国社会全体が衝撃を受け、深い悲しみに包まれている。
一方、自らの命を賭して最後まで乗客を助けようとした女性乗務員もいた。その乗務員朴ジヨンさん(22)の告別式が22日、仁川市内で営まれた。朴さんは父親が亡くなったため、家族の生活を助けようと12年に大学を休学して、セウォル号の運航会社「清海鎮海運」に入社した。事故が発生した16日午前、朴さんは、「乗務員は最後までいなければならない。あなたたち全員を救助してから私も逃げる」と、自らは救命胴衣を着けずに高校生たちを助け、犠牲になった。国民からは「大韓民国の英雄」と呼ぶ声も出ている。
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