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2014/06/13

<在日社会>世越(セウォル)号沈没事故『真実を告白せよ!』

  • 世越(セウォル)号沈没事故『真実を告白せよ!』

    「船長らは真実を告白せよ」などのプラカードを掲げる遺族たち

 旅客船・世越号の沈没事故から約2カ月を迎えようとしている。事故海域では行方不明者の捜索作業が続いているが、8日に2人の遺体が収容された後、新たな行方不明者の発見はない。事故による死者は292人、不明者は12人(12日午前10時現在)となっている。一方、乗客を救助せず脱出したとして殺人罪などに問われている同船船長、イ・ジュンソク被告ら15人の初公判が10日、光州地裁で始まった。

 光州地裁前には、京畿道安山市からバス3台に分乗して5時間かけてやってきた遺族、警察、各国のマスコミなどが集まった。目を真っ赤に腫らした遺族は、「お前たちは人間なのか。けだもの同然だ」「家族を返せ」などと書かれたプラカードを掲げてバスから降りてきた。

 檀園高校の生徒イ・ギョンジュさんの母親は「裁判を傍聴すれば、事件が思い出されて心が痛むが、真実が明らかにされなければならないと思い、傍聴することにした」と話した。地裁の関係者が「法廷にプラカードを持ちこむことはできない」と告げ、騒然とする一幕もあった。

 裁判に先立って家族対策委員会のキム・ビョンクォン代表は、「徹底的に真実を解明し、被告人らを厳しく処罰してほしい。被告人らは乗客だけでなく、家族の魂も殺した」と述べた。


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