原一男監督の新作『ニッポン国VS泉南石綿(いしわた)村』が近く公開される。大阪・泉南地域の石綿(アスベスト)工場の元労働者とその親族が、損害賠償を求めて国を訴えた「大阪・泉南アスベスト国家賠償請求訴訟」の原告らを長年に渡って撮影した力作で、原告には複数の在日コリアンも含まれている。原監督に話を聞いた。
2006年、大阪・泉南地域の石綿(アスベスト)工場の元労働者とその家族が、損害賠償を求め国を訴えた。明治末期から石綿産業で栄えた泉南は、最盛期は200以上の工場が密集し「石綿村」と呼ばれていた。石綿は肺に吸入されると、長い潜伏期間の末、肺がんや中皮腫を発症する。
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