◆ 仏国寺にて ◆
新婚カップルがよく記念写真を撮る場所で高円宮殿下・妃殿下も仲良くポーズをとられた(写真:仏国寺・上)
韓国で最も大きく美しい寺院といわれている慶州の仏国寺(ブルグッサ)の前で写真をとっていただきました。新婚カップルがよく記念写真をとる場所だそうで、ご案内下さった僧侶のお勧めで幾分恥ずかしいと思いながらも、初めての韓国訪問の記念としてカメラにおさまることにいたしました。今となってはとても大切な写真のひとつです。
仏国寺は韓国人であれば誰もが一生に一度は訪れる、といわれているのだそうですが、私たちが訪れた時も多くの韓国人の方が観に来ていらっしゃいました。ワールドカップの最中で海外からの観光客でお国中が賑わっている時期だっただけに、地元の方々がずいぶんいらしたのはとても新鮮に感じました。それだけに仏国寺が韓国の歴史の中で重要な位置を占めている、ということになるのではないでしょうか。
日本にある木造のお寺と比べると石造りのため、また千年の年月を経てきたため、大変重厚感があります。今は、お寺としてだけでなく、新羅文化、そして韓国の仏教文化を象徴する大切な役割もあるためか、とても明るい開かれた感じがいたします。静かといえば静かですが、厳かな近寄りがたい静粛さではありません。
この規模のお寺です。きっと当時は厳粛な雰囲気が漂っていたと思われますが、今はいろいろな方の憩いの場所でもあるようで、橋を渡る前の池で重なりあって甲羅干しをする10匹以上の亀なども、のどかな雰囲気をかもし出していました。ただ、ご案内いただいた後でガイドブックに目を通すと、本当にたくさんのことが書いてありました。新羅、韓国、アジアの歴史を振り返る重要な拠点となっているのだと思います。私ももっと勉強しなければいけないとつくづく感じました。(高円宮妃殿下)