◆ 新東亜水産物市場にて ◆
高円宮殿下・妃殿下に「また来てね」と声をかけるチャガルチ市場のひとたち(写真:上)
この写真はチャガルチ市場の見学を終えて出発する際、車の中から宮様がお撮りになりました。6階建ての新東亜水産物市場の2階から見送ってくれている人たちです。帰りがけに市場の従業員が「また来てね」と声をかけてくれましたが、今でも皆さんの声を鮮明に覚えています。
この新東亜水産物市場では1階の魚市場でお魚を買って3階の食堂で調理してもらえます。1階でもたくさんのテーブルがあって食事ができるようで、お店の人たちはそこで新鮮な海産物、野菜料理やキムチなどの朝食をとっていました。また、2階は乾物市場だそうです。
あとで、3階ではメウンタンが食べられる、と聞きましたが、宮様は辛いものがお好きだったので、もう少し時間があったら試食していただくとよかったかもしれません。新鮮な魚のアラを使って作ったメウンタンは格別な味わいなのではないかと思います。
話は変わりますが、ガイドブックによると「チャガルチ」は韓国語で「小石」という意味だそうですね。朝鮮戦争のあと小石がころがっているだけの海岸で生活力あふれるアジュマたちが市を開いたのがはじまりと書いてありましたが、今の威勢のいいアジュマパワーから考えても納得できます! 今も当時も、女性たち、お母さんたちは家庭を守るためにがんばっているのがよくわかりました。
チャガルチ市場も有名になり、多くの観光客が地元の買い物客と入り乱れて、たいへん混雑するそうです。一所懸命働いているところに、大使館員、随行員、同行記者、警察などと1時間ほど歩き回っていた私たちを本当にあたたかく迎えて下さったありがたく思っております。おかげさまでたくさんの思い出を作ることができました!(高円宮妃殿下)