◆ 釜山総合競技場にて ◆
スタジアムをバックに記念写真を撮られる高円宮殿下・妃殿下(中央)と鄭夢準FIFA副会長(右端)と辛東彬ロッテ副会長(左端)=パラグアイと南アフリカ戦の釜山総合競技場=(写真:上)
ワールドカップの試合はソウルと蔚山と釜山の三カ所で観ることができました。スポーツを観戦しているときの写真は、面白いほどアリーナ側、フィールド側から撮られていて、あとで見るとどれも似ていて何の試合を観戦していたのか判りづらいものです。
これは釜山でスタジアムをバックにしてワールドカップの記念になるように撮ってもらった貴重な一枚です。今見てもそのときの観客の声援が聞こえてきて、懐かしく思います。宮様の左隣が鄭夢準・FIFA副会長、私の右隣がオフィシャル・スポンサーのロッテの辛東彬副会長です。
宮様は鄭夢準さんと韓日共同開催が決まってからたびたびお会いになり、スポーツ好き同士、ジョーク好き同士、いつも楽しそうにお話しになっていらっしゃいました。辛東彬さんとは幼稚園の同級生という長いお付き合いで、また子供たちも上二人が同級生ということもあり、家族でテニスやスキーなどをご一緒しております。
韓国では10スタジアムが新築され、そのうち7会場はサッカー専用スタジアムです。釜山はアジア大会をこの三カ月後に控えていたので総合スタジアムでしたが、サッカーだけの観点からいうと専用スタジアムはいいものです。選手と観客席が近いので背番号や表情もよく見えますし、気迫のようなものが伝わってきます。また、こちらの応援も多分よく伝わるので、12番目の選手になりやすいのだと思います。
この釜山の試合は南アフリカ対パラグアイでしたが、日本代表が戦っている時と違って、気楽に観戦するつもりでおりました。
宮様はFIFAの役員と私の間で冷静に試合を分析していらっしゃいましたが、私の左隣に南アフリカの首相夫妻が座っていらして、遠方からお国のチームをサポートするため韓国までいらっしゃったことを考えるうちに、何となく私まで一緒に応援しないといけないような気になってしまいました。試合が終わった頃にはけっこう疲れていたのを覚えております。
釜山の飛行場で長野県松本市の有賀市長にお会いしました。パラグアイのチームが松本でキャンプをしていたので、地元の人たちをつれて応援に来られたとのこと。試合は夜なので、日中は、釜山や慶州を見学されたようです。ほかでも、日本人の観光客と話したのですが、同じようにサッカー観戦のため韓国に来て、それを機に観光や見学など韓国について学び、韓国の方々と触れ合う大切なチャンスを得たと言っておりました。本当に素晴らしいことだと思います。(高円宮妃殿下・写真:下)