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2003/05/16

<トピックス>故高円宮殿下が見た韓国 -第9回-

  • 高円宮妃殿下

                     高円宮妃殿下

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    人間国宝の成昌順さん(左)のパンソリ。右の太鼓奏者とのかけあいが絶妙だった

◆ パンソリを満喫 ◆

 人間国宝の成昌順さん(左)のパンソリ。右の太鼓奏者とのかけあいが絶妙だった(写真:上)

 三清閣の八角亭でパンソリを聴かせて頂きました。宮様は以前からパンソリをご存じでいらしたものの、2001年1月に日本で上映された「春香伝」という全編パンソリにのせて物語が進行する画期的な映画をご覧になって、いよいよ大ファンになられました。今回の韓国訪問の際には、是非地元で聴かせて頂きたいと特にお願いして実現しました。

 演目は「サランカ(愛の歌)」。人間国宝の成昌順(ソン・チャンスン)さんの張りのある美声とパンソリ独特の動作(たとえば扇の使い方等)、そして太鼓を叩いている男性との絶妙な掛け合いがすばらしく、宮様も大変ご満足なご様子でいらっしゃいました。

 このあとは民謡の「五月の端午の歌」と「農夫歌」を色あでやかなチマチョゴリ姿の若い女性が踊りながら唄ってくれました。

 最後に成昌順さんも入って、日本でも良く知られている「珍島アリラン」を皆で唄って公演は終了。色々あるアリランの中でこれを聴くと、どうしてか体をリズムに合わせて動かしたくなります。

 公演後、出演者全員に色々おたずねになり、韓国琴(アジェン)、横尺八(テグム)、大きな鼓(チャンゴ)などの楽器を熱心にご覧になる宮様のお姿は、今もまぶたに浮かびます。

 帰国して間もなく「玄界灘に咲いた梅の花」に出演のため、成昌順さんはご主人の梁明煥(ヤン・ミョンファン)大韓伝統美術保存会会長とともに来日されました。

 宮様はご日程の都合がつかず、残念ながらご覧になれませんでしたが、私は運良く劇を見に行くことができ、もう一度パンソリを満喫しました。(高円宮妃殿下・写真:下)。